【高校野球】昨秋イチロー氏から指導受けた“公立の雄”大冠が完勝発進 大阪大会

[ 2025年7月13日 06:00 ]

第107回全国高校野球選手権大阪大会2回戦   大冠6―1常翔学園 ( 2025年7月12日    万博 )

<大冠・常翔学園>勝利し、駆け出す大冠ナイン(撮影・平嶋 理子)
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 第107回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)の地方大会が12日、各地で行われた。大阪大会では、大冠が常翔学園との2回戦を6―1で制して初戦突破。昨年11月にイチロー氏(52=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)から指導を受けた公立の実力校が、快進撃に向けて好発進を決めた。

 「大冠のリイチロー」は、レジェンドとの出会いを思い起こすと力が湧いた。「俺らにはイチローさんが来たんやから、絶対に勝たなあかん」。エース左腕の宗広利一郎(りいちろう=3年)は、酷暑の中で計148球を投げ切った。被安打6に抑える1失点完投勝利だ。さらに2番打者として6回1死二、三塁で右中間への2点二塁打を放つなど3安打の固め打ちも披露し、快勝発進の立役者となった。

 昨秋まで2番手投手に甘んじていた。不安定な制球を気にするあまり投球フォームが定まらない悪循環に陥っていた。そして昨年11月、同校を訪れたイチロー氏に思い切って質問。「どうすれば制球が良くなりますか?」。回答は「体を開かないようにしようとすると余計に開いてしまうよ」。同氏は右腕の使い方などを教えてくれた。授かった金言を生かして練習に励み、課題を克服。制球自慢の技巧派として最後の夏に背番「1」を与えられ、夏初戦で成果を示した。

 イチロー氏は、大冠の選手に厳しい言葉を伝えた。「(大阪桐蔭と履正社を)強烈に意識しているよね?彼らにとって16強のチーム眼中にないです」。同校は春夏通じ甲子園出場がなく、夏の大阪大会は大阪桐蔭に14年以降で5度敗れている。絶対王者の壁に阻まれ続ける中、宗広は「眼中にないなら嫌でも目に入るぐらいになる」と心に決めた。

 大阪の公立校で夏の甲子園に出場したのは、元近鉄・中村紀洋を擁した1990年渋谷が最後。「“眼中にない”とは言えないぐらいの力はあると思っている。甲子園に出場して、イチローさんから“おめでとう”と言われたいです」。レジェンドが伝えてくれた金言を信じ、公立校が大阪の勢力図を変えようとしている。 (河合 洋介)

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