巨人・久保コーチ 田中将大への電話から87日「よくここまで戻ってきてくれた」

[ 2025年4月4日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―3中日 ( 2025年4月3日    バンテリンD )

久保コーチ(右)から指導を受ける田中将
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 巨人・田中将の白星を祈るように見守った久保巡回投手コーチは「よくここまで戻ってきてくれたなと。やっぱり凄くいいピッチャーですよね」と目を細めた。

 全ての始まりは1月6日。一本の電話からだった。阿部監督から「預かってほしい」と再生を託されていた久保コーチが、初めて田中将へ電話。「おー、田中君か。これからよろしくね。頑張ろうね」と明るくあいさつし、野球の話は一切しなかった。「まずはけんかしないことが大切だからね。仲良くやろうねということを伝えたかった」。この電話以降、日々のやりとりを細かくノートに残し始めた。指導内容はもちろん、何げない会話や表情、試合での投球内容…。「門外不出だね。これは見せられないよ」。この久保ノートに完全復活までの道しるべが示されている。

 23年に4勝のみだった菅野(現オリオールズ)を昨季、15勝とV字回復させた手腕は「魔改造」と評される。だが、田中将の指導開始まではさすがに「スター選手。これだけ勝ってきたプライドもあるだろう。否定されるかもしれない」と迷ったが違った。「“どうやったらいいですか”と凄く前向きに捉えてくれて。そういう人間性は凄いと思ったね」。キャンプでは初日に縦振りを染み込ませるために約120球のネットスローなど、連日のマンツーマン指導。各クール初日前夜は、久保コーチの部屋で映像を見ながら取り組むテーマを決め熱弁を交わした。「どちらかがごり押しするのではなく、いい距離感で意見も出し合うことができている」と言う。

 覚悟がさらに強まった出来事は、実戦初登板だった2月24日のロッテとのオープン戦。まだ未完成のフォームでも、自らマウンドに立つことを決めた右腕に「彼のプライドからすると周りに見てもらうのはどうかなとも思うけど、矢面に立って現状を知るためにマウンドに上がるのは素晴らしい」と感心した。

 今もともに理想のフォームを追い求める。「もう教えることないねと、そこまでいってくれたら完璧。まだまだ毎試合、勝ってくれと拝みながら見てますよ」。一本の電話から87日。完全復活へのタッグはまだ続く。

 ▼巨人・阿部監督(田中将の移籍後初勝利に)よかった。(ピンチでギアを上げる投球に)そういうのは知っているピッチャーだと思うし、今日の反省点は反省点であっただろうから、次につなげてほしい。

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