【センバツ】浦和実 埼玉勢57年ぶりの初出場4強 甲子園史上最多延長1イニング8得点

[ 2025年3月27日 05:10 ]

第97回選抜高等学校野球大会第9日 準々決勝   浦和実12―4聖光学院 ( 2025年3月26日    甲子園 )

<聖光学院・浦和実>10回表の大量得点を示すスコアボードを背に最後の打者を打ち取る浦和実・石戸(撮影・北條 貴史)
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 準々決勝4試合が行われ、4強が出そろった。春夏通じて初出場の浦和実(埼玉)が延長10回タイブレークの末、聖光学院(福島)を12―4で下した。10回に7安打を集中し、春夏通じて延長戦史上最多の1イニング8得点。今大会最多19安打をマークした。

 カクテル光線に照らされた白球が、輝くように次々に青芝に弾む。4―4で突入したタイブレークの延長10回。得点が入るたびに、三塁側のアルプス席から浦和実の校歌が響き渡った。

 「2点取ってくれればと思っていた。凄いことをやってくれた。本当にうれしいです」。辻川正彦監督もそう言って目を丸くした猛攻だった。無死一、二塁から6番・工藤蓮(3年)の三塁線へのスリーバントが内野安打で無死満塁。7番・橋口拓真(3年)が「工藤が送って1死二、三塁でセーフティースクイズをイメージしていた。満塁になって“打っていい”というサインだったんで、しっかり狙って振り抜いた」と115キロのスライダーを中前へ運んだ。1点を勝ち越すと、この一打を引き金に7安打など10人攻撃で8得点。延長戦の1イニング8得点は春夏通じて甲子園史上最多という、ミラクル進撃を果たした。

 原動力は「開放感」だ。学校から自転車で30分かけて通うグラウンドは住宅街の中にあり、打撃練習はケージの中だけ。投手が投げる球は打てず、黙々とマシン打撃を繰り返す。「ネットにかかって、どんな打球を打っているか分からない」と橋口。それでも平面など特殊な形状のバットでの練習など工夫を凝らして打撃を磨いた。10回に満塁走者一掃の左中間二塁打を放った8番・深谷知希(3年)は「手首が返っちゃう癖を直すため、いろんな種類のバットで練習してきた。コツコツ努力した成果」と胸を張る。何より広い甲子園で思い切り打てる。「本当に楽しい」。誰もが口をそろえる「楽しさ」で今大会最多の19安打を積み上げた。

 解き放たれたエネルギーがはじけ、目標だった準々決勝も突破した。選抜の埼玉勢の初出場4強は、68年優勝の大宮工以来57年ぶり。「ミラクル浦実」が勢いのまま、準決勝で強豪・智弁和歌山に挑む。 (秋村 誠人)

 ○…春夏通じ甲子園初出場の浦和実が4強入り。甲子園初出場4強入りは14年の豊川(愛知)以来11年ぶりで、埼玉勢では68年に初出場初優勝を飾った大宮工以来57年ぶり。近年、春夏初出場校の選抜決勝進出は04年優勝の済美(愛媛)、05年準優勝の神村学園(鹿児島)、07年準優勝の大垣日大(岐阜)がある。また、関東地区3校の選抜4強進出は92年以来23年ぶり。優勝した帝京(東京)、準優勝の東海大相模(神奈川)と浦和学院(埼玉)だった。

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