駒大連勝、1年生永野がリーグ初アーチ含め3安打3打点 香田監督就任後初勝ち点奪取

[ 2024年5月16日 13:05 ]

東都大学野球・1部第5週第2日   駒大6―4国学院大 ( 2024年5月16日    神宮 )

<国学院大・駒大>7回、ソロを放ち、笑顔を見せる駒大・永野(左)(撮影・木村 揚輔)
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 駒大が1年生・永野陽大(ひろ、日大三島)内野手のリーグ初アーチなど3安打3打点の活躍で国学院大に連勝、今季初勝ち点を挙げた。

 背番号33が夢見心地でベースを回った。4―0の7回無死、カウント2―1からの内角直球をフルスイングすると打球は左翼席めがけて最高の角度で飛んでいった。「越えてくれと、全力で走ったら。審判の方が手を回していて“入ったんだな”って」。15日に「7番・二塁」でリーグ戦初スタメンも3打数無安打。だが「ボクは1年、何も恐れることはない。自分のプレーをしようとファーストストライクから振っていこうと思いました」。その積極性が初回の遊撃適時内野安打、さらに7回のソロ、9回のダメ押し左前適時打につながった。

 今年2月に就任した香田誉士史監督(53)も「1年生で…。素晴らしいデキだったし、大活躍してくれた」と目を細めた。

 駒大苫小牧の指導者として04、05年夏に甲子園連覇を達成。社会人・西部ガスでも都市対抗8強に導いた名将も、東都大学での初勝ち点に感無量の面持ちだった。

 「初めての感覚ですし、うれしいです。(大学の監督として)ボクは素人だと思っていますけど…。同じチームに2つ勝つ采配の難しさとか、きょうはうまくいったけど、いろいろなことを感じています。今までにない経験ですけど、これからも積み重ねていきたい」。4点差の最終回は15日に完封した左腕・高井にあえて任せた。ところが国学院大に無死満塁とされたが、マウンドに駆け寄った香田監督はエースに何気ない一言をささやいた。

 「9回って難しいんだよな。プロ野球でも最後を抑えるクローザーは難しいんだ」とリラックスさせすると、まずは目先の打者に集中するよう伝えた。落ち着きを取り戻した高井は2点を失ったものの、最後は仲間と勝利を分かち合った。

 スタンドで見守った中畑清OB会長も「やっと選手の性格を含めて、チーム構成を把握でき始めたと思う。継投策を含めて迷いがない」とうなづいた。

 母校野球部を率いて約4カ月。激戦東都での戦いに、香田監督は充実感を味わいながら、チーム強化に取り組んででいく。 

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