大谷vsダルビッシュ、2度目の対決を「MLB THE SHOW 24」で楽しんでみる

[ 2024年4月14日 22:00 ]

「MLB THE SHOW 24」での大谷翔平とダルビッシュ

 14日(日本時間15日)、パドレスのダルビッシュ有投手がドジャース戦に先発、指名打者の大谷翔平選手と2度目の対決となる。

 1度目はソウルシリーズの3月20日、1打席目は2-1から外角スプリッターで遊ゴロに打ち取り、2打席目は2-2から94・7マイル外角高めシンカーで痛烈な右前打を許した。結果は2打数1安打だった。

 両雄の対決は、ファンにとって今季のメジャーで最も楽しみなものの一つだが、ただ観戦するだけではなく、選手になりきって戦う選択肢もある。ビデオゲーム「MLB THE SHOW 24」だ。22年度版「MLB THE SHOW 22」は大谷を表紙に起用し話題となったが、今年はブルージェイズの主砲ウラジーミル・ゲレロが表紙。ソニー・インタラクティブエンタテイメント(SIE)からサンプルの提供を受け、自分だけの対決を楽しんでみた。

 14日のドジャースの先発は左腕ジェームス・パクストンだが、あえて山本由伸先発に代えた。ドジャース打線はゲームの世界でも強力だ。1番ムーキー・ベッツは設定された能力値で最高の「99」、2番大谷も「99」、3番フレディ・フリーマンは「94」と続く。「95」以上は投打含めてMLB全体で11人しかいない。一方でダルビッシュは能力値が「79」だが、それでも球速はトップレベルだし、ストライクゾーンからボールゾーンに逃げていくスィーパーは切れ味鋭く空振りが取れる。ただ守備などの評価は高くなかった。

 ダルビッシュになってプレー。初回大谷には内角高めの直球で攻め、ファールを稼ぐ。1-2と追い込み、最後はカーブを外角低め、ボールになる球で空振り三振。ダルビッシュのどや顔がアップになる。表情が見事に再現されていた。投球フォームも、マウンド周りの歩き方も、三振を取った時のガッツポーズも本物そっくりだ。試合は2-2の6回、疲れの見えてきたダルビッシュに対し、大谷は低め直球をとらえて左中間へ、快足を飛ばして二塁打とした。大谷の表情や打撃フォームも見事に描写されている。

 「MLB THE SHOW」シリーズで素晴らしいのはメジャーで長く活躍している選手は表情といい、体の動きといい、巧みに再現されていること。タイガースの前田健太、ブルージェイズの菊池雄星両投手も悪くない。カブスの3年目鈴木誠也選手は顔と打撃フォームは似ているが、体が細すぎる。打撃好調を反映して今の鈴木はゲームでも次々にパワフルな打球を飛ばすのだが、彼らしい筋骨隆々の分厚い体にしてほしかった。

 例年、仕方がないのだろうが、1年目の選手はあまり似ていない。ドジャースの山本は顔も似ていないが、一番気になるのは投球フォームだ。山本といえば、左足を高く上げず、10数センチの高さで左足を移動させて踏み込んでいく。しかしゲームでは高々と上げているから山本をプレーしている気にはならない。カブスの今永昇太は実際のメジャーの試合では15・1イニングを投げ、自責点「0」の快投中。だがゲームに実装されたのは開幕から10日後と遅かった。

 今季は日本人選手が多い。メッツも藤浪晋太郎がマイナーから昇格し、千賀滉大がケガから復帰してくれば楽しみだし、レッドソックスの吉田正尚、パドレスの松井裕樹も活躍している。いろんな日本人対決で遊ぶことができる。

 「MLB THE SHOW 24」で他にお薦めなのがストーリーラインモード。今回はヤンキースのレジェンド、デレク・ジーターをフィーチャーしていた。95年に20歳でメジャーデビュー、世界一5度と黄金時代をけん引した。輝かしいキャリアを追いながらジーターになりきって遊べる。ヤンキースタジアムといえば、ニューヨーク名物の地下鉄だが、ジーター本人が電車の車両の中に座って、自分のキャリアや、節目のゲームについて語るのもとても良いアイデアだ。ストーリーラインモードでは他に、23年に続き今回もニグロリーグの名選手を紹介。野球史上最強の打者ともいわれるジョシュ・ギブソンや、ハンク・アーロン、女性でプレーしたトニー・ストーンも取り上げられていた。

 メジャー球団と契約し、マイナーからメジャーリーガーを目指す「THE ROAD TO THE SHOW」モードでは、今回から初めて女性選手も選択できるようになった。「MLB THE SHOW」シリーズは年々進化しているが、このモードでは未来を先取り、女性初のメジャーリーガーを目指せるのである。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年4月14日のニュース