阪神 富田が求める直球を速く見せる術 伊藤将、大竹が理想型

[ 2024年4月5日 11:00 ]

阪神・富田
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 阪神のホーム開幕シリーズ第2戦となった4月3日のDeNA戦。森下の逆転2ランが飛び出し、京セラドームは歓喜に沸いた。約1年前。シーズン開幕2戦目の4月1日、同じ京セラドームで歓喜の中心にいたのが左腕・富田蓮だった。

 5―5の延長12回からプロ初登板し、1回を無失点。その裏、チームが近本のサヨナラ打でサヨナラ勝ちをおさめ12球団最速の初勝利が舞い込み、順調なプロキャリアをスタートさせた。しかし、以降は2度の先発機会がありながら、“先発初勝利”はつかめずにシーズンが終了。22歳左腕は今、2軍鳴尾浜で汗を流している。

 「自分は欲しいところで空振りを奪えていない。1軍で活躍する上でそこが大事かなと思います」

 3月9日に1軍のオープン戦マウンドに上がった際には1、2回こそ一線級の塩見、村上から直球で空振りを奪う場面もあったがイニングを重ねるごとに直球を打たれ4回4安打2失点と猛アピールとはならなかった。岡田監督から「短いイニングやったら(1軍で)いけるんちゃうかな」と一定の評価は得たが満足はしていない。現在は、苦手のフォーク、カットボールの精度を向上させながら、常時140キロ前半の直球を「いかに打者に速く見せるか」を念頭に置き、新たなコンビネーションの構築に着手している。

 富田にとって、1軍ローテーションにいる同型の伊藤将、大竹は多彩な変化球を駆使しつつピンチの場面で直球で空振り三振を奪える投球は理想型。「1軍で2人が投げている試合はいつもみています。いずれ脅かす存在にならないといけない」。伸びしろたっぷりの22歳。今季の1軍登板を楽しみにしている。(記者コラム・石崎 祥平)

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