DeNA・宮崎 CSへ走った!史上最遅1075試合目で初盗塁 1―0勝利もぎ取る決勝生還も

[ 2023年9月26日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA1―0巨人 ( 2023年9月25日    横浜 )

<D・巨>4回、宮崎は二盗に成功する (撮影・西川祐介)
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 緊迫した3位攻防戦の横浜スタジアムで、3万3271人の観衆がどよめいた。1―0の4回1死のDeNAの攻撃。打者・伊藤の4球目に、一塁走者がスタートを切った。走者は宮崎だ。サインはヒットエンドラン。伊藤は空振りしたが、捕手・大城卓の送球が左にそれ、滑り込んだ宮崎はセーフとなった。

 「サイン通りにやっただけなんですけど、でも足が遅くてもできることはある、はい。盛り上がったんですか?それは良かった」

 プロ11年目の34歳。通算1075試合目での初盗塁は、プロ野球史上再遅の初盗塁だった。ここまで1000試合以上出場選手で盗塁なしは、中日の守護神だった岩瀬と、宮崎の2人のみ。「歴史的盗塁」に宮崎は「いいのか悪いのか分からないですけど…」と苦笑いしたが、「激走」が、負けられない戦いの勝利をもたらした。

 二塁走者だった0―0の2回2死二塁。8番・林がポトリと中前に落とした安打で、一気に本塁へ突入した。決勝となる先制の生還。「次の打者が投手(大貫)だから、(三塁を)回されるイメージはしていた」と胸を張った。ベンチは大盛り上がり。その勢いが1―0勝利につながった。

 リーグトップの打率・331をマークする安打製造機。アマチュア時代は50メートル走6秒3と決して遅くはない。三浦監督は「宮崎も春季キャンプから走塁の意識は続けている。宮崎だから“走らなくていい”ではないからね」とここ一番で発揮したベテランの走力に目を細めた。

 4位・巨人に3ゲーム差をつける値千金の勝利。その中心に「激走」を披露したプーさんがいた。残り6試合。「一試合一試合勝利を積み重ねたい。今日の勝利も大きかった」。球場を後にする宮崎の足取りは軽かった。(大木 穂高)

 ≪1000試合以上で盗塁0は岩瀬仁紀だけに≫宮崎(D)が11年目で初めて盗塁を試み、プロ初盗塁をマークした。通算1075試合目での初盗塁は、皆川睦雄(南海)の731試合目を上回る最も遅い記録となった。1000試合以上に出場している選手は525人いるが、そのうち盗塁0は宮崎と投手の岩瀬仁紀(中=1002試合)の2人だけだった。

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