大阪桐蔭・前田「真っすぐも変化球もいい」1回無安打零封 聖地届かなかった悔しさはJAPANで晴らす

[ 2023年8月26日 05:01 ]

練習試合   U18日本代表2ー1早大 ( 2023年8月25日    早大グラウンド )

<早大・U18日本代表>侍ジャパンのユニホームを身にまとい、力投する前田(撮影・木村 揚輔)
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 31日から台湾で開催される「第31回WBSC U18ワールドカップ」に出場する高校日本代表が25日、都内で早大と練習試合を行った。今秋ドラフト1位候補の大阪桐蔭・前田悠伍投手(3年)が7回に登板し、大阪大会決勝以来の実戦で最速145キロをマーク。1回を無安打無失点に抑えた。プロ注目の左腕はJAPANのユニホームに身を包み、最後の夏で甲子園に出場できなかった悔しさを晴らす。

 大阪桐蔭で背番号1。高校代表ではエースナンバー18を背負う。「高校四天王」の一人、前田がマウンドに上がったのは1点リードで迎えた7回だった。

 「真っすぐも変化球もいい状態だった。一球一球丁寧に投げられた」。直球は最速145キロを計測。1死一塁では1番打者を119キロの宝刀チェンジアップで空振り三振に仕留めた。1回を無安打無失点。本大会と同様に7イニング制で行われたため、最後の回をピシャリと締めた形だ。

 「引退してから今日までの期間、(自分を)見つめ直してきた」。シート打撃では投げたが、実戦登板は履正社に8回3失点で黒星を喫した7月30日の大阪大会決勝以来。ネット裏には8球団のスカウトが集結した。ロッテ・榎康弘アマスカウトディレクターは「ボールの力も強くなってきている」と評価した。

 大会で導入されるタイブレークの練習も行い、「初めて」という左腕は“続投”。1死二、三塁で4番に左翼への3ランを浴びた。「追い込んで“抑えたろ”と力が入った。凄い反省している」。さらにピッチクロックに備えてベンチで「1球で20秒」を計測。こちらは「気にならなかった」と話した。

 「悔しい負け方をしたけど、もう一度、ジャパンでチャンスをもらった。悔いのないようにやりたい」。花巻東(岩手)・佐々木麟太郎(3年)ら四天王の中で唯一、出場できなかった夏の甲子園はニュース映像などをチェック。JAPANのエースとして悔しさを晴らす。前田の夏は、まだ終わっていない。(鈴木 勝巳)

 ◇前田 悠伍(まえだ・ゆうご)2005年(平17)8月4日生まれ、滋賀県出身の18歳。古保利小2年から高月野球スポーツ少年団で野球を始め、6年時にオリックスJr選出。高月中では湖北ボーイズに所属。1年時にカル・リプケン12歳以下世界少年野球日本代表として世界一に輝いた。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。2年時の甲子園は春優勝、夏ベスト8で今春はベスト4だった。1メートル80、78キロ。左投げ左打ち。

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