オリ頓宮のプロ初満塁弾で奪首 1カ月9本!量産体制の秘訣は「何も分析していないんで」謎のまま

[ 2023年7月5日 05:00 ]

パ・リーグ   オリックス9ー7楽天 ( 2023年7月4日    東京D )

<楽・オ>初回、満塁弾を放つ頓宮(撮影・光山 貴大)
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 難敵・マー君をオリックスの頓宮が粉砕した。オリックスは初回、先頭の中川圭からの3連打で無死満塁とし、セデーニョの押し出し四球で1点先制。さらに、続く頓宮が田中将の浮いたスプリットを振り抜き、左中間席へ9号満塁弾をたたき込んだ。

 「みんな低めの球を見逃せていたので、それを僕も意識して、高い球をいこうかなと思っていた。いいピッチャーなんでうれしい」

 5年目で初のグランドスラム。オリックスの初回満塁弾は13年8月17日ロッテ戦のバルディリス以来10年ぶりで、日本人選手では99年6月8日西武戦の田口(現外野守備走塁コーチ)以来24年ぶり。初回無死に限れば、日本人選手では阪急時代の78年4月21日クラウン戦の島谷金二以来45年ぶりとなった。

 これだけで終わらないのが、目下、打率・339でリーグトップ独走中の絶好調男だ。7―2で迎えた4回2死一塁で、今度はカットボールをフルスイング。文句なしの10号2ランを左中間席に放り込み、2年連続2桁到達となった。マー君からは2打数2本塁打6打点1四球。1試合6打点は自己最多で、プロ野球16度目となる両軍に満塁弾が飛び出した乱打戦でも、文句なしのヒーローだった。

 無欲、無心が好調キープの要因だ。打率はリーグで唯一、3割キープ。キャリアハイを大幅に更新する勢いだが「どうせすぐ落ちていくんで」と意に介さない。この1カ月間で9本塁打の量産の要因を聞かれても「何も分析していないんで。たまたまいっているだけやと思う」ときっぱり。「自分のスイングができたら、打球はどこにいこうが満足…ではないですけど、一日一善ぐらいの気持ち」。どこまでも謙虚に打ち続けている。

 ソフトバンクが敗れ再び首位浮上。チームを打棒で引っ張る頼もしさは、勢いだけではない。(山添 晴治)

 ○…頓宮(オ)が初回にプロ初の満塁本塁打。田中将(楽)から打ったのは08年サブロー(ロ)、10年高橋信二(日)に続く13年ぶり3人目となった。初回無死からの満塁弾は昨年7月24日ロッテ戦の今川(日)以来。オリックスでは99年8月31日近鉄戦のプリアム以来24年ぶり。日本人選手では阪急時代の78年4月21日クラウン戦の島谷金二以来45年ぶり。

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