阪神・佐藤輝、名誉挽回へ特別守備レッスン OP戦12球団最多4失策でコーチ3人からみっちり10分間

[ 2023年3月17日 05:15 ]

<阪神全体練習>(左から)馬場コーチ、藤本コーチ、平田ヘッドの指導を受ける佐藤輝(撮影・大森 寛明)
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 守備改善の道は構えにあり――。阪神の佐藤輝明内野手(24)が16日、神宮球場施設でのチーム練習で、個別で約10分の守備指導を受けた。今季から専念する三塁で、オープン戦12球団最多4失策を犯していることを受け、3コーチから同時にアドバイスをもらった。チームはきょう17日から2連覇中のヤクルトとの敵地3連戦に臨む。

 選手1人が3人のコーチから教えられるのは、珍しい光景だ。首脳陣にしてみれば、この機会を逃してはならないという決意の表れか。佐藤輝がノックの後、約10分間の補習を受けた。最高気温20度の陽気の下での青空教室だった。

 「脚の使い方だったり、しっかりやっていこうと思う。いいなと思うことはしっかりやっていきたい」

 名手でならした平田ヘッドコーチ、馬場、藤本の両内野守備走塁コーチの身ぶりを交えた指導を受け、虎の主砲も新しい発見があったようだ。ここまで、今季から専念する三塁で苦戦中。遊撃を守る楽天・小深田と並んで、オープン戦12球団最多の4失策を犯している。

 そこで、この日、指摘を受けたのは構えについて。中心になって教えた馬場コーチが要点を明かした。

 「右脚を前にして構えると、逆シングルの打球で反応が遅くなる。もう少しスクエア(左右の脚を平行)気味にした方がいいよと」

 右利きの内野手が右脚を前にして構える形はバウンドを合わせやすいとして、近年では一般的だ。しかし、現役時代に卓越した守備で「自衛隊」の異名を取った馬場コーチは、ポジションによって合う、合わないが存在すると指摘する。

 「(打者と)距離がある二塁、遊撃は右脚前でいいけど、一、三塁は打球が速い。右脚が前だと逆シングルに間に合わない」
 11日の日本ハム戦(甲子園)では、4番・野村の三塁線の鋭い打球をはじいて二塁打とされた。右脚をもう少し引いて左右平行に近い形にすれば、体がスムーズに回転でき、そうしたライン際の打球にも対応ができるというわけだ。

 31日の開幕戦が約2週間後となったタイミングで、ヒントをもらった佐藤輝。手厚い指導は結果で返すしかない。(倉世古 洋平)

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2023年3月17日のニュース