ロッテ・朗希、5000万円増の8000万円で“世代最高給” 完全試合イヤー「いい評価していただいた」

[ 2022年12月25日 05:30 ]

契約更改を終え、クリスマスツリーを手に笑顔の佐々木朗(撮影・島崎忠彦)
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 ロッテの佐々木朗希投手(21)が24日、ZOZOマリンでチームの大トリとなる契約更改交渉に臨み、5000万円アップの年俸8000万円でサインした。3年目の今季は9勝4敗、防御率2・02で規定投球回数に到達できなかったが、4月10日のオリックス戦で、史上最年少の20歳5カ月で28年ぶりとなる史上16人目の完全試合を達成。最大級のインパクトを残し、オリックス・宮城大弥投手(21)と並んで世代最高給に躍り出た。

 ワインレッドのネクタイが輝いた。報道陣から「クリスマスイブを意識した?」と質問が飛ぶと、佐々木朗は首をかしげ、苦笑い。今季自己最速となる164キロをマークした怪物は「違います」と食い気味に返答した。そのスピード感に、会見場は爆笑に包まれた。

 「年俸はご想像にお任せしますけど、いい評価をしていただいた。(球団からは)来年は貯金をつくってほしいと言われました」

 詳細は明かさなかったが、今季の3000万円から5000万円増の年俸8000万円程度でサインしたもよう。高卒4年目では06年西岡剛の球団史上最高額5100万円を大きく上回り、同世代でも宮城に並んだ。2年連続2桁勝利で、日本一に貢献した宮城に対し、佐々木朗は今季20試合登板、129回1/3で9勝4敗。2桁勝利や規定投球回には届かなかった。それでも、完全試合&13者連続奪三振の歴史的快挙、160キロ超を連発する投球は強烈なインパクトを残した。事実、佐々木朗の登板試合は、普段より約3000人増の集客だった。

 ファンの期待に応えるべく、来季目標も明確だ。「25試合くらい投げて、規定投球回に行って、その中で投球内容も良くしたい」。それができれば、勝ち数や奪三振数は自然と付いてくる。選出発表はまだだが来年3月開催のWBCも見据える。「いつもより、1、2週間程度、調整も早くなるかもしれない。ブルペンも年が変わるぐらいには」と、現在もWBC球でキャッチボールを継続している。底知れぬ21歳。2023年も衝撃的な投球を見せてくれそうだ。(横市 勇)

 ≪オリ宮城に並んだ≫佐々木朗(ロ)が5000万円増の年俸8000万円で契約を更改した。高卒4年目の年俸は08年ダルビッシュ有(日)、16年大谷翔平(日)の2億円が最高で、8000万円は同学年の宮城(オ)らに並ぶ歴代9位タイ。ロッテでは06年西岡剛の5100万円を大幅に上回る最高額となった。なお、ロッテの4年目最高額は17年石川の1億3000万円となっている。

 ≪登板日の観客動員3000人増≫佐々木朗は観客動員でも大きく貢献した。今季ロッテの主催試合は71試合。うち、佐々木朗が先発登板した12試合の観客動員は27万6028人(1試合平均2万3002人)。他投手が先発した59試合の合計は119万2594人(同2万213人)と、1試合平均で3000人近く多かった。完全試合を達成した4月10日オリックス戦(日曜日)を含め土曜、日曜の本拠地登板は4試合だけ。曜日にかかわらず集客力があった。

【朗希に聞く】

 ――1年間を振り返ると?
 「春先はいいスタートを切れたけど、中盤に離脱、後半も成績が落ちてしまった。結果的には悔しい一年だった。1年目は体づくり、2年目は少し投げて、3年目はある程度投げることができたが、現状に満足せず、もっと高みを目指したい」

 ――印象的な試合を挙げるなら。
 「後半のオリックス戦(9月2日、1失点完投で敗戦投手)で、あの時期は平均投球数も落ちていた中で、完投できたのはうれしかった。そういう試合を増やしたい」

 ――昨年と今年で充実感は違うのか。また、年俸も上がり、今一番欲しいものは?
 「充実感に関しては去年とは全然違う。(今欲しいのは)オフシーズン。あと2カ月くらいは…」

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