広島・堂林 師匠の新井新監督に恩返し誓う 「体をしっかり鍛え、打つこともしっかりと」 

[ 2022年10月9日 05:00 ]

マツダスタジアムでランニングする堂林(撮影・河合 洋介)
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 広島・堂林翔太内野手(31)が8日、新監督就任が決まった新井貴浩氏(45=本紙評論家)への恩返しを誓った。現役時代の同氏に弟子入りして打撃指導を受け、護摩行にも同行するなど師弟関係にあった2人。師匠の胴上げに貢献するべく、今オフから入念に準備を進めていく。 

 堂林にとっては、師匠が監督になる。「ビックリしました。恩返しできるようにしたいです」。新井新監督の就任発表から一夜明けても、弟子の気持ちは高ぶったままだ。

 新井氏が広島に復帰した15年、堂林は出場33試合のみに終わった。「何かを変えないと、このままでは終わるぞ」。この同氏からの一言が堂林を変えることになる。16年からは弟子入りを志願して本格的に打撃指導を受けるようになり、17年からは護摩行にも同行。どこまでも泥くさく、人一倍の練習量で鍛え上げる特別な師弟関係だった。

 「本気で何かを変えないといけないと思って、きつい(護摩)行も一緒に行かせていただいた。(変わる)きっかけをつくってくれた存在です」

 同氏が18年に現役を引退して以降も打撃に悩めば相談した。20年には三塁の定位置をつかんで自己最多に並ぶ14本塁打を放ち、今季は新型コロナ感染で離脱した以外は1軍に同行。「失敗したら“次、次!”と。良くても“まだまだ!”と常に言われていました」。打てないときは師匠の言葉を思い出し、1軍にしがみついてきた。

 20年につかんだ定位置は手放したものの、今季は8本塁打を放つなど随所で勝負強さを発揮した。「正直、じっとしていられない」と10日に始まる秋季練習前からマツダスタジアムを訪れて、来季に向けて始動している。

 来季に目を向ければ、今季に国内FA権を取得した野間、西川の動向次第とはいえ、秋山らがいる外野陣に割って入るのは容易ではない。「今年の成績では力になれない。この年になると、ケガが一番マイナス。まずはケガを避けられるように体をしっかり鍛え、打つこともしっかりとやっていきたい」。「師匠と弟子」は「監督と選手」という関係性に姿を変え、再び同じユニホームを着て汗を流す日々がやってくる。 (河合 洋介)

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2022年10月9日のニュース