ENEOS・度会Jr、2発5打点「自分のスイングができている」チーム8年ぶりの4強導く

[ 2022年7月28日 05:00 ]

第93回都市対抗野球準々決勝   NTT東日本7-1JR西日本 ( 2022年7月27日    東京D )

<ENEOS・JR西日本>5回、3ランを放ちナインに出迎えられるENEOS・度会(右)(撮影・久冨木 修)    
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 準々決勝2試合が行われ、4強が出そろった。史上最多11度の優勝を誇るENEOS(横浜市)は5番の度会隆輝外野手(19)が2本塁打で5打点の活躍を見せ、JR西日本(広島市)に7―1で快勝。8年ぶりに準決勝へ進出し、連覇を果たした2013年以来の頂点まであと2勝とした。NTT東日本(東京都)はセガサミー(同)を8―5で下し、3年連続で準決勝に進出した。

 5回の守備に就く度会が、一塁側応援団の歓声に手を振って応えた。19歳は2回のバックスクリーン直撃の先制2ランに続き、5回にもダメ押しの3ラン。チームの大会通算105勝目に、この日もバットで貢献した。

 「自分のスイングができている。懐までボールを待って振れるから、直球待ちでも対応できた」。その言葉通り、2発とも外角の変化球を捉えた。2戦連発で計3発、3試合連続複数安打で13打数7安打(打率・538)、8打点の大暴れだ。

 大久保秀昭監督も2年目のホープに目を細めた。「本当にいい場面で…。頼もしい2本でした」。これまでの6番から5番に昇格させた理由について「ひらめきです」としたが、「4番はチームの顔ですが、最終的にそこに収まるよう成長してほしい」と期待した。

 試合前に朗報も飛び込んだ。母校の横浜が決勝で宿敵・東海大相模を破り、2年連続の甲子園出場。「うれしいし、僕も後輩に負けられない気持ちになりました」。後輩たちに刺激を受け、2発を放って二重の喜びとなった。父は元ヤクルト内野手の博文氏で「中継を見てくれていると思う。いいところを見せられた」と喜んだ。

 28日の準決勝でNTT東日本と対戦する。低迷が続いたチームは8年ぶりのベスト4に対し、相手は3年連続4強入りしている強豪だ。「NTTは強いけど、自分のバッティングで勢いをつけたい。どんどん打っていければ」。名門を担う重圧も、度会はプラス思考で吹き飛ばす。(伊藤 幸男)

 ◇度会 隆輝(わたらい・りゅうき)2002年(平14)10月4日生まれ、千葉県出身の19歳。小1から野球を始める。下貝塚中では佐倉シニアでプレーし、U―15日本代表。横浜高では1年春からベンチ入りし、1年夏、2年春に甲子園出場。憧れの選手はヤクルト・山田。1メートル83、83キロ。右投げ左打ち。

 ▼JR西日本・田村亮監督(度会に2本塁打を許し)何もさせてもらえなかった。度会君の2発でやられたね。ああいう打者を抑えていかないと都市対抗では勝てない。

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