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楽天・島内 サヨナラ弾で再奪首 岩手県営ラスト試合飾った「最高です」

[ 2022年6月23日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天6―3日本ハム ( 2022年6月22日    盛岡 )

<楽・日>9回、サヨナラ3ランを放った島内を手荒く出迎える楽天ナイン(撮影・沢田 明徳)
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 幾多の名場面を生んだ岩手県営野球場。スタンドを埋めた1万5585人が最後のプロ野球公式戦で美しい放物線を記憶に刻んだ。楽天・島内がサヨナラ弾。ネクストサークルにいた岩手出身の銀次はベンチへ戻り、ペットボトルを手にして歓喜の輪に加わった。

 同点の9回2死一、二塁で右翼席にプロ初のサヨナラ3ランを運んだ島内は当然、お立ち台へ。「なかなか一発が打てないので良かった。最高です」と笑顔を振りまいたが、さらなる粋な演出が待っていた。サプライズで4打数無安打と全く勝利に貢献していない銀次が登場。「結果が出ず、すみません。ただ声援は届いていました。ありがとうございました」。ファンは分かっている。銀次がどれだけ岩手県の野球振興に貢献し、県民に元気を与えているかを。謙虚で誠実な言葉に、温かい拍手で呼応した。

 施設の老朽化に伴い、同球場でのプロ野球公式戦はこれがラスト。夏の甲子園の岩手大会決勝も今夏限りで来年以降は約13キロ離れた新球場で開催される。試合後、銀次は別れを惜しむように場内を一周した。05年夏の岩手大会決勝。盛岡中央の正捕手で4打数4安打も花巻東に惜敗し甲子園出場を逃した。同球場は本塁後方のファウルゾーンが広く「パスボールの銀次」とからかわれたこともあった。プロでは17年5月17日の同戦で2回の1イニングに2打席連続安打を放つなどしてお立ち台に。「いい思い出も悪い思い出もここで経験した」と感慨を込めたが無安打の悔しさは消えない。「自分が打てなかったことは悔しい。練習して打てるようになります」と誓った。

 前日の秋田開催に続く2連勝で首位を奪還した。「岩手の方が多く来てくれたので」と銀次登場を演出したのは石井監督。お立ち台のご褒美でもある楽天10万ポイントもゲットして「マジで?」と驚く銀次を、優しいまなざしで見つめていた。(伊藤 幸男)

 ≪オリックス・ニール以来26年ぶり≫島内(楽)のサヨナラ打は17年7月21日オリックス戦以来通算4本目だが、過去3本はいずれも単打で本塁打は初。また、岩手県営野球場でのサヨナラ本塁打は、96年6月25日、ニール(オ)が日本ハム戦で岩本勉から打って以来26年ぶり3人目だ。楽天のサヨナラ勝利は今季4度目で通算88度目。本拠の楽天生命パーク以外では、11年4月23日にほっと神戸で日本ハムに勝って以来2度目で、地方球場では初めてとなった。

 ≪老朽化参入05年から楽天戦開催≫盛岡市にある岩手県営野球場は岩手国体開催前の1970年4月30日に完成。以来、全国高等学校野球選手権・岩手大会の主会場として多くの公式戦が行われた。楽天が球界に参入した05年以降は年に1、2試合開催されてきたがコロナ禍で20、21年は中止。同球場は83年、93年と2度施設改修工事を行ったが、老朽化のほか、公認野球規則に基づく両翼サイズが基準値(99.06メートル)より狭い91.5メートルで、今後のプロ野球公式戦は来春に完成する盛岡南公園内の新球場で開催される。

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