阪神・青柳、7年目ついに大台!入団時から16・7倍の年俸1億2000万円「最大限の評価してもらえた」

[ 2021年12月21日 05:30 ]

契約更改を終え、会見に臨む阪神の青柳
Photo By 代表撮影

 阪神の青柳晃洋投手(28)が20日、西宮市内の球団事務所で契約更改を行い7000万円アップの年俸1億2000万円でサインした。来季7年目にして大台に到達した右腕は、立ち止まることなく次なる野望を口に。今季、最優秀バッテリー賞を含む9冠を奪取したオリックス・山本を引き合いに、来季はタイトル総ナメを目指すことを宣言した。

 夢の大台到達も、サクセスロードをばく進中の男からすれば通過点に過ぎない。入団時の720万円から16・7倍増で1億円プレーヤーとなった青柳は「最大限の評価してもらえたので、満足」と頬を緩めながらも、さらなる高みを見据えた。

 「(球団とは)これが最後というか、最高点にならないようにという話をしました。来年絶対優勝できるように、その優勝メンバーの一員になれるように頑張っていきたい」

 今季、個人としては最多勝、勝率1位と投手2冠を獲得。15日のNPBアワーズでもそうそうたるメンバーとともに表彰された。2年越しの目標だった13勝もクリア。ただ、一流プレーヤーの仲間入りを果たしても、次なる野望を口に。来季狙うタイトルを問われると、口調は熱くなった。

 「獲れる範囲の中なら全部獲りたいですし、現に今年は由伸(山本)が獲っているので。“何言ってんだ”と思われるかもしれないですけど、物理的に無理じゃないので。投手である限り獲れるものは全部獲りたい」

 五輪でも同僚だったオリックス・山本は先発の主要4部門、沢村賞、ゴールデングラブ賞など9冠投手となった。前例があるなら、自身も可能。ドラフト5位入団、変則投法という“マイノリティー”から球界のトップクラスに上り詰めた道を考えれば、夢物語ではない。まずは意欲を示し続ける開幕投手を担い、無双イヤーをスタートさせる。

 「自分で引退を決められる選手になりたいと思っていた」とプロの扉を叩いた青年が「エース」と呼ばれる日も着実に近づいてきている。「大事な試合を全部任せてもらったり、そいつありきでローテーションを組んだり。そういう感じがエース」。下も向かず、後ろも振り返らない。青柳の歩みは加速し続ける。(遠藤 礼)

《近本と岩崎に続く20人目》阪神生え抜き選手の年俸1億円到達は17日の近本と岩崎の各1億5000万円に続く20人目。22年の年俸では秋山も1億1000万円で初の大台超えを果たしており、1年で4人は04年(桧山、藪、赤星)、09年(安藤、鳥谷、関本)の3人を上回るチーム史上最多となった。青柳は15年ドラフト5位指名で、岩崎の6位(13年)に次ぐ下位指名での到達。また1年目の年俸720万円から7年目は、新人年俸1000万円未満では03年井川の6年目(600万円→1億円)に次いで20年梅野の7年目(840万円→1億円)に並ぶ球団2位タイのスピード昇給となった。

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