オリックス・由伸「レア記録」達成していた 得点圏で許した長打ゼロは2リーグ制以降では初の快挙

[ 2021年12月15日 05:30 ]

今季得点圏で長打を許さなかったオリックス・山本

【データで振り返る21年12球団記録レビュー 2】

 18勝、206奪三振、勝率・783、防御率1・39で4冠に加え、初の沢村賞も受賞。先発投手としてタイトルと表彰を総ナメのオリックス・山本は、両リーグで初のレア記録も達成した。

 それは「走者得点圏の状況で許した長打なし」。2リーグ制以降、走者得点圏で被本塁打なしは、セが今季大瀬良(広)までのべ52人、パが今季山本、宮城(オ)、上沢(日)までのべ58人いるが、二塁打と三塁打も打たれなかったのは山本が初めて。無走者時のノーワインドアップから、走者を背負ったセットポジションになっても球威は落ちなかった。さらに、今季の7被弾は全てソロ。防御率1点台&有走者時の被弾なしは、08年岩隈久志(楽)以来、両リーグ7人目(8度目)だった。

 防御率1・40未満は、直近50年では11、13年の田中将(楽)だけ。2リーグ制以降に1・40未満で最優秀防御率は8人目(12度目)で、過去には稲尾和久や金田正一ら大投手が名を連ねており、山本の今後の活躍に期待がかかる。同僚で防御率2位の宮城(2・51)との差は1・12。1位と2位の差としては、70年セの村山実(神=0・98)と平松政次(大洋=1・95)の0・97を超えて最大だ。

 レベルが高すぎて悪い数字が見当たらないが走者満塁の状況では被打率5割。とはいえ、内訳は2打数1安打。両リーグ最多193回2/3を投げて2打席しかなかったことが驚きだ。(記録担当・石丸 泰士)

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