ソフトBの“燃えよドラ5”柳町 長谷川Cの後継者らしく「上から叩く」の極意で一発披露

[ 2021年11月21日 05:30 ]

シート打撃で田浦の直球を右翼芝へと運んだ柳町
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 ソフトバンクは宮崎秋季キャンプ第4クール3日目の20日、2日連続でシート打撃を行った。直球限定の投手5人との勝負で、世界的アクション俳優ブルース・リー似の柳町達外野手(24)が2打席目に右越えにアーチを描いた。13年にシーズン球団記録の198安打を放った長谷川勇也打撃コーチ(36)から後継者に指名され修業中のヒットメーカー候補が、師匠の教えに応えた。

 「ホワター!」と言いそうな顔で、柳町はひと振りで仕留めた。尾形の前に二ゴロに終わった後のシート打撃の2打席目。田浦の直球を鋭く叩くと、文句なしの打球は右翼芝に突き刺さった。

 「感触的にいい感じで打てた。今、長谷川コーチと速球を一発で捉えることを実践しています。それがちょっとうまくいったかな」

 13年にシーズン球団記録198安打を放った長谷川勇也1軍打撃コーチが、今季現役を引退し就任。一太刀にかける武士のように探究した職人から、選球眼と出塁能力の高さを評価されたのが柳町だ。慶大時代からブルース・リー似と言われた19年のドラフト5位。今季ウエスタン・リーグでは最多88安打、1軍では20試合に出場し、ロッテとの最終戦ではプロ初本塁打と初猛打賞をマーク。1軍定着へ、師匠とひたすら研さんの日々を続けている。

 テーマは“最短”だ。「(バットの)面を出すというより、上から叩く。言葉にするのは難しいが、早く球にたどり着くスイングを心がけています」。まさにブルース・リーの名せりふ「Don’t think.Feel(考えるな。感じろ)」的な鍛錬。2軍で指導した藤本監督も「目の色を変えてやってくれているし、2軍で見てきた中で気持ちも変わってきた。アピールしてこいと言っているし、それができている」と集中力に目を細めた。

 ただ、まだ納得はしない。「長谷川コーチに“もっと速くなったら打てたのか?”と。もっともっと上を、というところをご指導頂きました。高い体力、集中力を身に付けて1軍でやり切りたい」。ブルース・リーの名声を決定的にした映画は「燃えよドラゴン」。19年の“ドラ5”は、来季へと燃えている。 (井上 満夫)

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2021年11月21日のニュース