市和歌山・小園 09年清峰以来の公立校Vいただくぞ!「最後にマウンドでみんなで集まりたい」

[ 2021年1月30日 05:30 ]

09年清峰以来の公立高校Vを目指す市和歌山・小園 (撮影・後藤 大輝)
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 第93回選抜高校野球大会(3月19日から13日間、甲子園)の出場32校を決める選考委員会は29日、初めてオンラインで開催された。昨年は新型コロナウイルス感染拡大で中止となり「令和初」の開催となる。最速152キロを誇り大会No・1投手の呼び声高い市和歌山の小園健太(2年)を筆頭に中京大中京の151キロ右腕・畔柳亨丞(2年)、ともに150キロを超える大阪桐蔭の松浦慶斗と関戸康介(いずれも2年)の150キロカルテットが令和の初代王者を狙う。組み合わせ抽選会は2月23日に行われる。

 初めて挑む聖地にも不安はない。市和歌山・小園は気後れすることなく選抜制覇と世代No・1への挑戦を高らかに宣言した。

 「ここを目指してやってきたので頂点を目指す。最後にマウンドでみんなで集まりたい。個人的には投げる試合で全部しっかりと抑えたい。球速だけにこだわるのではなく平均球速として150キロを目指す」

 中学時代は貝塚ヤングで全国大会優勝。当時からバッテリーを組む同期の松川虎生(こう)と互いの帽子に「最高のバッテリー 勝利」の誓いを書き入れ選抜を見据えてきた。

 昨秋の和歌山大会で優勝し臨んだ近畿大会では4強入り。3試合に登板し計22イニングで1失点、21奪三振を記録した。重い真っすぐにツーシーム、カットボールと全球種で高い精度を誇る。

 冬場は「もっとストレートを高めたい」と硬式球の重さ3倍ある砂の球で指のかかりをチェック。同時に腹筋、体幹、柔軟性のトレーニングで下半身の土台強化にも努めた。投球練習はまだ立ち投げの段階だが「押し込めている感じはつかめてきた。松川も重い球が来てると言っていた。これから大会に向けて仕上げていく。コロナの中だけど、見ている人に勇気も届けたい」と手応えを強調した。

 甲子園常連校の多くから誘いを受けたが、松川とともに市和歌山を選んだ。公立校の優勝は09年清峰が最後と私学全盛の時代が続く中、蓄えたパワーを甲子園でサク裂させ、65年の準優勝を超えて世代の頂点に立つ。 (鈴木 光)

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