大商大のドラフト候補・花村 直球のスピードより質にこだわり…「自分の成績よりチーム日本一を」

[ 2021年1月9日 16:47 ]

今秋ドラフト候補の大商大・花村(左)と福元
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 今秋ドラフト候補の大商大・花村凌投手(3年=神戸国際大付)が9日、奈良県香芝市の同校グラウンドで今季にかける思いを語った。「プロは野球を始めた頃からの夢」としながらも「目標は日本一。リーグ戦に優勝して東京(全国大会)に行きたい。自分の成績より、そちらの方が大事」とチームのために細腕をフル回転させる覚悟だ。

 1メートル70、60キロ。野球選手としては小柄でスリムな身体には、闘志が詰まっている。

 「1、2年の時は、すごい先輩二人がいたので、楽に投げることができた。今は自分が上の学年になったので、二人に並ぶ働きをしないといけない」

 「すごい先輩」とは2学年上で19年ドラフト4位でヤクルトに入団した大西広樹投手と、中日2位の橋本侑樹投手。特にリーグ戦通算27勝をマークした大西からは様々な教えを受けてきた。投球フォームなどの技術面から、リーグ戦中の調整の仕方、普段の生活の過ごし方など。「自分の引き出しになっています」と話す。

 現在の直球の最速は143キロ。伸びる余地はまだまだあるが、球速アップにこだわりはない。

 「信頼を得たい。監督に“最後は花村”と言ってもらえるようになりたい」

 そのために、こだわるのは直球の質。投球の回転数は、日本のプロ野球の平均が2200~2300回転とされる中、2400回転を計測したこともある。良質な直球を軸にスライダー、チェンジアップなど精度の高い変化球を駆使し、リーグ戦は3年間で9勝。信頼を得て、数字をさらに伸ばしていく。

 同じく今秋ドラフト候補の福元悠真外野手(3年=智弁学園)は「プロ1本で考えている。指名いただけなかったら、野球を辞めるくらいの覚悟でやる」と意気込みを示した。新型コロナウイルス感染拡大のため中止となった昨春リーグ戦をはさみ、4季連続の優勝。そして悲願の日本一へ。投打の軸が躍動する。

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2021年1月9日のニュース