ソフトバンク・千賀 育成出身最高4億円でサイン メジャー諦めん!単年契約を選択

[ 2020年12月27日 05:30 ]

フォークに書かれた3冠を手に笑顔を見せる千賀

 ソフトバンク・千賀滉大投手(27)が26日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億円増の年俸4億円プラス出来高払いでサインした。順調なら来季中に国内フリーエージェント(FA)権、22年中に海外FA権を取得する右腕は複数年を固辞して単年契約を選択。数年前から希望するポスティングシステムでのメジャー挑戦について進展はなかったが今後も夢を追い続ける意向だ。

 来季年俸4億円は育成出身選手では巨人・山口鉄也を抜く最高額。最多勝、防御率、奪三振の3冠を獲得した千賀は「また来年もやらなくてはいけないという気持ちになる数字。自覚を持ってやりたい」と決意を語った。

 交渉の席では以前から希望するメジャー挑戦についても話し合い「アメリカのことが一番長かった」と明かす。過去に前例がなく、球団も現時点では認めない姿勢を崩さず「(状況は)変わらない。なかなか難しいところなんじゃないかなと思います」と複雑な表情。それでも来年オフの実現の望みを捨てずに単年契約を選択した。この日は同学年の日本ハム・有原が同システムを利用してレンジャーズと合意。近年は同年代の選手が海を渡っており「身近に感じる部分は結構強い」と素直な心境を明かした。

 メジャーへの熱い思いは不変だが、5年連続日本一を狙うチームのエースとしてマウンドでは自身の仕事に集中する。「全部、今までの自分を超える記録を目指して頑張ります」。変わらぬ向上心と自己犠牲の精神が、夢にもつながっていく。(川島 毅洋)

 ≪山口鉄也を抜き最高額≫千賀(ソ)が1億円増の年俸4億円で契約を更改。育成ドラフト出身者では山口鉄也(巨)の3億2000万円(14~17年)を抜く最高額だ。千賀の1年目の年俸は270万円。11年目で148倍となり、前記の山口の133倍(06年240万円→3億2000万円)やイチロー(オ)の123倍(92年430万円→00年5億3000万円)などを上回っている。

 ▼ソフトバンク・三笠杉彦GM(千賀が希望するポスティングシステムでのメジャー挑戦について)今日のところは我々の(認めないという)方針に変更があったということはない。

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