MLB今季開催案 開幕は7月上旬に設定 試合数半減&メジャー枠拡大&PS拡大など協議

[ 2020年5月11日 05:30 ]

 大リーグ機構(MLB)が新型コロナウイルスの感染拡大で見合わせている開幕を7月上旬に設定し、通常162試合から半減となる約80試合のレギュラーシーズンを実施するなどとした開催案を11日(日本時間12日)に各球団オーナーと協議すると9日(同10日)、スポーツ専門サイト「アスレチック」が伝えた。承認されれば12日(同13日)に選手会に提案するという。移動による感染リスクを減らすために対戦相手が限定され、ポストシーズンも大幅に変更される見込みだ。

 トンネルの出口が見えてきた。コロナ禍で先行きが見通せなかったMLBのシーズンについて、米スポーツサイト「アスレチック」は「公式ではない」としながらも今季開催案の詳細を報じた。

 (1)7月上旬開幕&78~82試合 試合は可能な限り各球団の本拠地で行い、現行の東西、中地区でア、ナ両リーグの同地区の球団とだけ対戦する。78試合案であれば、同地区4球団と3連戦を4度の48試合、他リーグ5球団と3連戦を2度の30試合となる予定。本拠地で行えない場合はアリゾナ、フロリダのキャンプ地が候補に挙がり、ニューヨーク・ポスト紙は「移動の感染リスクを最小限にするため(同じ相手と)最大6連戦を行う案がある」と報じた。

 (2)メジャー枠拡大 今季から出場選手登録枠が26人になる予定だったが、45~50人に増大する。マイナー戦が全試合中止の可能性があること、さらに過密日程の負担軽減も目的。ただ、45~50人全員がベンチ入りする可能性は低く、試合ごとに自由に入れ替えができるとみられる。

 (3)ポストシーズン拡大 出場枠を両リーグとも5チームから7チームに増やし、リーグ最高勝率のチーム以外は地区シリーズの前に3回戦制の「ワイルドカードラウンド」を新設する。地区シリーズ以降は昨季までと同様に行われる。

 MLBと選手会は今季年俸は試合数に比例させることで合意している。だが開幕しても当面は無観客で、選手にはさらなる減俸が提示される可能性もある。依然、課題は多い。

《MLB開幕を巡る経過》
 ☆アリゾナ(4月6日)アリゾナ州フェニックス近郊に30球団を集めた無観客開催案について協議中とAP通信が伝える。

 ☆アリゾナ&フロリダ(4月9日)フロリダ、アリゾナ両州に30球団を集めた無観客開催案を検討とUSAトゥデーが報道。

 ☆3州(4月20日)テキサス、アリゾナ、フロリダ3州での開催案が浮上とCBSスポーツが報道。

 ☆再編(4月28日)30球団を東、西、中3地区の各10球団に再編する案を協議中とUSAトゥデーが報じる。7月1日までに開幕し、本拠地無観客開催で最低100試合を視野。

 ☆開催案提出へ(5月6日)MLBが1週間以内に選手会に開催案を提出する見通しとスポーツ専門局ESPNが伝えた。(日付は現地時間)

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2020年5月11日のニュース