巨人・岡本 松井、坂本に次ぐスピード大台!1億4000万円で更改 来季は自分も「メロン」も完熟

[ 2019年12月4日 05:30 ]

来季の目標を色紙に書き、笑顔を見せる岡本和真(撮影・森沢裕)
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 巨人・岡本和真内野手(23)が3日、東京都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、6000万円アップの年俸1億4000万円でサインした。高卒選手では松井秀喜、坂本勇人(いずれも5年目)に次ぎ、球団史上3番目のスピードとなる6年目での大台到達。2年連続30本塁打と成熟しつつある大砲は、球団側に東京ドームの選手食堂のメロンも「完熟」を要望した。

 レジェンドと現キャプテンに次ぐ速さでの大台超え。一流選手の領域へと足を踏み入れ始めた岡本が、球団に要求したのは意外なものだった。

 「“食堂に出ているメロンが硬いので熟しているやつを”とお願いしました。メロンだけは、いいのを入れてほしい」

 メロンが大好物の23歳は真剣なまなざし。最近、1個2万円の高級品を購入したが「食べようと思ったら熟しすぎて、めっちゃまずかった。食べごろが難しいですね」と熱く語った。昨年の契約更改後の会見では人気職業として急上昇中の「ユーチューバー」に対抗心を燃やした大砲が、またも爆笑を誘った。

 奥が深いメロンの食べごろと同じく、プロの世界も甘くはない。メロンの旬は5~7月ごろだが、今季の岡本は5月、7月はともに2本塁打ずつと苦戦した。昨季に史上最年少22歳で「3割30本塁打100打点」を達成したことで「変に自分で考えすぎてしんどかった」と数字に追われた結果、不振に陥った。

 今季は全143試合出場で打率・265、31本塁打、94打点。堂々の成績にも思えるが、目指す頂は高い。来季のさらなる向上へ、今オフからは、ときに自分を甘やかす。「練習はしっかりやりますけど、考える方は自分に甘く、成績とかは一切言わずに」。春先から夏にかけた「旬」の時期にスラッガーとして完熟した姿を見せられれば、来季はキャリアハイも視界に入る。

 今季は7月6日のDeNA戦でスタメン落ち。「まずは全試合スタメンを目標にして。数字は勝手についてくる」。東京五輪についても「まずはしっかり自分のことを頑張りたい」と自然体を強調した。「優勝できたので凄く充実していた。技術、メンタルは去年より成長できた。良い一年だった」と岡本。来季、メロンよりも甘い日本一という「果実」を手にする。(岡村 幸治)

 《最近契約更改での珍要求》
 ★球場を広くして!
 17年にオリックス・金子(現日本ハム)が「最近、球場が狭くなる方向なので、逆に広くしてくれと言いました」と告白。自身の被本塁打数がリーグワーストだったため、外野フェンスを高くするなど提案したが却下された。

 ★水風呂の温度下げて!
 16年にソフトバンク・千賀が「下げてください」と球団側にお願い。年俸ではなく、ヤフオクドーム内の水風呂の温度のことで、交代浴で疲労回復に努めるため、もっと冷たい方が好ましいと訴えた。

 ★入場料を下げて!
 12年に中日・山井がナゴヤドームの入場料を安くするよう提案。「内野席の最高額が5800円(当時)。他球場に比べて高く、家族4~5人で来て食事や交通費を合わせたら4万円くらい」と具体的な数字を示した。

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