中日・森監督インタビュー「勝たなきゃいけない」

[ 2017年1月1日 05:30 ]

色紙に今年の抱負として「勝」と書いた中日・森監督
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 2017年はとにかく勝つ!中日の森繁和新監督(62)がスポニチ本紙のインタビューに応じた。8月途中から監督代行を務めた昨季は4年連続Bクラス、さらに19年ぶりの最下位の屈辱を味わった。新スローガンは「原点回帰 ゼロからのスタート」。巻き返しを期す新たな年を迎え、チーム構想を熱っぽく語った。 (取材・構成=細川 真里)

 ―チームはCS進出がなくなった時点で、2月1日をどう迎えるか大事だった。選手に伝えていることは。

 「投手は初日からブルペンに入る状態でなければ(1軍に)連れて行かない。打者も初日から振れる、投げられる、走れる状態。ベテランは何人かファームからになるだろうから、何週目から合流な、とは言うけどね」

 ―落合監督(現GM)就任1年目の04年のようにまさか初日に紅白戦?

 「一番初めの年だけだった。それはしない。1日からやるということはよっぽどのことがないと。それができるだけの選手はいないよ。順序がある。フリー打撃で投手は投げて、打者は打つ。そういう条件は早いかもしれない」

 ―先発競争は激しい。

 「争い。頭数はいる。5勝する投手が6、7人いれば。でも、やっぱり軸が何人でてくるか」

 ―ドラフト1位柳は?

 「使うよ。ムリして使うことはないけど、いいと思って取っている。大学生でドラフト1位。チャンスはいくらでもやる。あいつには結果を求める。できないなら、ファームでやればいい。(1軍キャンプも)連れて行きます。高校生以外はみんな連れて行きます」

 ―昨年11月に左肘の遊離軟骨除去手術を受けた小笠原は?

 「年明けからキャッチボールができるんじゃないの? 開幕に合わせろなんて言わない。できないならゆっくりやればいい。オレは昨年、経験させたつもり。投げられるようになって、2軍で結果を出せば使います」

 ―高卒ルーキーだった小笠原は、1軍キャンプスタートだった。

 「小笠原は肘の不安もあったから、早いうちにみておこうと。おかしいなら早くメスを入れた方がいいとオレは思っていた。それが1年間もった。秋の練習のときにかなり投げ込んで(手術と)なった。本人もある程度考えての行動だと思う」

 ―クリーンアップ候補の新助っ人ゲレーロのポジションは。

 「色々考えて取ってきている。元々は遊撃で左翼も三塁もやるし。二塁も、一塁もできる」

 ―三塁は高橋がいるが。

 「周平がレギュラーを取れるならそのまま使えばいい。去年、今年は故障もあったけど使い続けた。今年は結果が出なかったら、いつまでも使わない。代える。そのための三塁ができる外国人。オレだってそんな長く(監督を)やるつもりはないし、ある程度初めから勝負はかける」

 ―外野は?

 「平田、大島が残ってくれた。完璧なレギュラーは右翼と中堅しかない。あとひとつのポジションをみんなでなんとかしないといけない」

 ―昨季主砲だったビシエドは?

 「一塁にビシエドがいれば、それに越したことない。でも森野も使える状態であれば一塁で使う。若くて足の速い、(2年目の)石岡だって使いたい。右投手相手には石岡を使うなら、ビシエドが左翼も考える」

 ―内野争いが激しい。

 「争ってもらいます。高校生も(ドラフト3位石垣)いいものは持っている。うちは足が手薄。堂上、周平は遅くて1番の大島が出ても何もできない。2軍も足の速いやつを使っていきながら。遠藤も外野に回したし、2年目の石岡、京田(ドラフト2位)も足が使える。荒木だって(39本に迫る2000安打を)試合に出れば打てるだろうけど。犠牲にしてまでということは考えない。考えてやってくれると思う」

 ―会見で10%底上げをと言った。ベテランも?

 「岩瀬も浅尾も経験はある、その経験をどうやって生かしていくか。いかにいい状態に持って行くか。結果を残さないと。最後にかけてくるだろうし。山井も。ベテランには期待はするけども、計算はしません」

 ―3月31日の開幕戦は東京ドームで巨人戦。昨季は敵地で8勝5敗と06年以来、勝ち越した。

 「どこでも一緒だろう。東京ドームで分がよかったのは、たまたま。菅野は投げてこない。こっちに目はいってないよ。何か(要因が)あると言うなら、うちは狭い所でやった方がいい。苦手意識はない。それよりも(3勝9敗だった)神宮を考えないと。歯が立たないわけではないが、やられ方がいつも同じ」

 ―どんな一年に?

 「優勝という言葉は使わない。勝つよ、勝つという言葉は色々なものに通用する。オレにとっては勝つ、という一年になる。勝たなきゃいけないだろう。違う意味のカツ(喝?)もあるしね。ははははは!(にやり)」

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