阪神・藤浪 DeNAキラー自身6連勝 課題の足攻を克服

[ 2016年8月25日 05:30 ]

<D・神>5回2死二、三塁、藤浪は筒香を空振りの三振に仕留め雄叫びを上げる

セ・リーグ 阪神5―1DeNA

(8月24日 横浜)
 これが本来の姿だ。阪神・藤浪が今季4度目の2桁となる10奪三振の力投で7回1失点の仁王立ち。5日のヤクルト戦(神宮)以来となる6勝目をもぎ取った。

 「逃げるのは、どうかと思った。筒香さんなので、力勝負で行った方がいいのでは…と感じた」

 真っ向勝負で要所を締めた。4点リードで迎えた5回だ。2死二、三塁で打席に筒香。一発を浴びれば1点差に迫られる場面でギアを上げた。初球から全力で腕を振り、最速155キロの直球で空振り三振に仕留めた。筒香からは4回にも空振り三振を奪い、2打数無安打と仕事をさせず。これで今季の対筒香は5打数無安打、4奪三振。主砲を力でねじ伏せ、相手打線を寸断した。

 「相手が引っかかってくれてラッキーでした」

 課題も克服し、勝利をたぐり寄せた。前回17日の広島戦(京セラドーム)では3盗塁を許し、浮き足だった。この日は違う。1回終了後には、ベンチで鳥谷からアドバイスを受けるひと幕も。「グラブの位置? そうですね。あまり言えない話ですけど」と話すにとどめたが、即座に“金言”を生かした。3回1死一塁。桑原を一塁けん制で刺し、ピンチの芽をつんだ。1回無死一塁では坂本の二盗阻止にも助けられ、「助かりました」。足元さえ揺るがなければ、怖いものなしだ。

 球宴明け初登板の7月22日の広島戦(マツダ)から新フォームを導入。変えたのはそれだけではない。前半戦は紫だったグラブもエンジに変更。4勝5敗、防御率3・46と苦しんだ前半戦からの気分転換の意味も込め、開幕前に用意したもう一つのグラブを手に取った。装い新たに臨んだ6試合も2勝4敗と黒星先行だが、その間の防御率は2・48と改善している。これでDeNA戦は自身6連勝。終盤戦こそチーム浮上のキーマンになる。 (惟任 貴信)

 ▼阪神・香田投手コーチ 良く頑張っていたね。立ち上がりは大事に行き過ぎてテンポが悪いという感じはあったけどね。(5回2死二、三塁では)当然、筒香には勝負してほしいんだけど、強い良いボールでした。真っすぐで空振りが取れていて、良いボールも徐々に増えてきていると思う。

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2016年8月25日のニュース