ソフトB今宮 10回劇打!8回1―6から2位ロッテ突き放す大逆転

[ 2016年6月30日 08:33 ]

<ソ・ロ>10回2死一塁、サヨナラ打の今宮(中央)はナインに祝福され両手を広げて喜ぶ

パ・リーグ ソフトバンク7―6ロッテ

(6月29日 ヤフオクD)
 これが王者の底力だ。ソフトバンクは1―6で敗色濃厚だった8回に驚異の粘りを見せて追い付くと、延長10回に今季3度目のサヨナラ勝ち。歓喜の輪の中心でヒーロー・今宮は、もみくちゃにされながら両手でチーム全員を手招きした。

 「負けるまで諦めない。何があるか分からないのがホークス。ファンの方に“負けたかな”と思われるような展開でしたが、これがホークスの力です」

 8回の同点劇は、その今宮が1死からしぶとく四球を選んだのが始まりだった。吉村が死球。柳田、内川、長谷川の3連打に相手の失策が重なって4点を返し、さらに1死一塁で松田の右翼線適時二塁打で追い付いた。9回1死満塁の好機こそ逃したが、10回2死一塁から今宮がこの試合4安打目の左中間二塁打でサヨナラの走者を還した。

 「いやいや、すげえな。凄いゲームだよ。(今宮は)1番にして、より打つ気持ちが強くなった。今うちで一番いい」と工藤監督。1番に入った2日以降の21試合で打率・360と猛威を振るう。守っては4回、2点先制された後の2死一、三塁で三遊間深くの清田のゴロを押さえ、一塁を見ないまま「悪送球にならないよう、ラインだけ意識した」と大遠投で間一髪アウトにした。この超美技で防いだ「1点」が最後にものを言った。

 27日は東京ドームでの「鷹の祭典」で2位ロッテに敗戦。1日空けての本拠地での再戦だった。「1、2位の対決で連敗だけはできないと思っていた。ゲーム差はどれだけ広がってもいい」と今宮は言う。再び7・5ゲーム差に戻し、最短の優勝マジック点灯は7月2日。65年南海の同6日を塗り替える最速点灯へ、また歩を進めた。

 ▼ソフトバンク・松田(8回、同点の右翼線二塁打)みんなでつくり上げたムードに乗って打てた。この勝利はでかいね。

 ▼ソフトバンク・千賀(ロッテの外国人2選手にアーチを浴びて6回4失点。逆転勝ちで今季初黒星は免れ)先に失点して粘れず、申し訳ない。

 ≪5点差逆転勝利は3年ぶり≫ソフトバンクが今季3度目のサヨナラ勝ち。今宮のサヨナラ安打は14年6月12日の中日戦で打って以来4本目となった。この日はスコア1―6からの逆転。チームの5点差逆転勝利は13年9月18日の楽天戦(0―5から11―10)以来3年ぶりだ。ソフトバンクの最短マジック点灯日は7月2日。30日のロッテ戦から2日の日本ハム戦に3連勝すると、ロッテの2日オリックス戦の勝敗によってM57か58が出る。

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