コリジョン見直し 東尾氏は“賛成”「現場の声くんで改良する姿勢は評価」

[ 2016年6月30日 09:22 ]

5月11日の阪神―巨人戦、3回2死二塁、脇谷の中前打で二塁走者・小林誠がホームを突きタッチアウトの判定も、リプレー検証後にセーフになった

コリジョンルール見直しへ

 【東尾修の目】シーズン途中であろうが、現場の声をくんで改良しようという姿勢を評価したい。実際に今月14日の広島―西武戦(マツダ)のサヨナラを球場で目の当たりにしたが、明らかにアウトの中でセーフに覆ったことに複雑な思いだった。

 新ルールの基準を厳格に適用する判断は間違いではない。しかし、実際の判定に対して現場もファンも違和感はあっただろう。走者と捕手の衝突による故障のリスクを回避するためにできたルールのはずが、捕手は走路に入ることを恐れ、攻撃側は「捕手が走路に入ったか」に目を光らせるようになった。本塁上の攻防が技術のぶつかりあいではなく、ルールチェックになっていた。

 シーズン途中の変更はさらなる混乱を招くとの意見も出る。しかし、大リーグでは14年の試験導入から3年を経て、弾力的な判定に変わったと聞く。来年3月にはWBCという国際試合もある。変更するならば早い方がいい。プロスポーツは多少の故障のリスクはつきものだし、衝突回避の意識付けは、開幕から3カ月で十分にできたはずだ。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

この記事のフォト

2016年6月30日のニュース