金本監督、球児を大絶賛!守護神候補に浮上「抑えも?そうそうそう」

[ 2016年2月2日 05:30 ]

ブルペンで投げ込む藤川

 プロ野球12球団の春季キャンプが1日、各地で一斉にスタート。沖縄・宜野座村野球場で球春を告げた阪神は金本知憲新監督(47)が、4年ぶりに復帰した藤川球児投手(35)を大絶賛した。あいにくの雨の中、練習は室内を中心に行われたが、報道陣約230人、テレビカメラ18台が殺到し、「超変革」の船出を追った。

 ブルペンのほぼ中央のマウンドを藤川が選択すると、捕手の後ろ側にいたOBや野球評論家、球団関係者が受ける岡崎の後ろ周辺に集まってきた。4年ぶりに復帰した元守護神に、ファンからは「お帰り~」の声援が飛ぶ。どんな球を投げるのか。火の玉は健在なのか。注目度は一番だった。

 「どうもないですよ、普通です。日本のキャンプ?今は野球が楽しいのでケガないように頑張っていきたいです」

 かつてのようにストレートは伸びていた。隣のメッセンジャーの投げ下ろす軌道とは対照的に、浮き上がっているようにも見える。13年6月に受けたトミー・ジョン手術(側副じん帯再建術)の影響を全く感じさせない腕の振りだった。

 カーブなど変化球も交えて80球。そしてノーワインドアップ。これらは先発ローテーション入りを目指す投手の練習要素だが、初日から全力を見せたのは、おそらくそれだけが理由ではない。誰もが抱く「藤川は大丈夫なのか?」の不安をいきなり払拭する狙いがあったはずだ。

 指導初日を終えた金本監督のインタビューでも、一番出てきたのが藤川についてだった。目立った選手の印象を問われ、「えー、残念ながら藤川球児でしたね」と苦笑い。「残念ながらと言いますか(笑い)、若手に“おおっ”と言いたかったですが、ボクが見ていたときに若手がいなかったのもあり、藤川が一番回転のいいボールを投げてましたね。自分が打ったら?ファウルでしょうね。やっぱりモノが違う。想像以上にいい、全然いい」と続けた。

 先発としての復活を期待していたが、自分の目で見て復活を確信するとかつての守護神のポジションも視野に入れたくなってくる。現状はマテオを予定しているが、想定外のことが生じれば…。

 「抑えも?そうそうそう。まだこれはわからないけどね。年齢もあるし、連投となればきついし…。シモ(下柳)みたいに、転身って言うのかな、生まれ変わるというか。それができればね」

 投球後は藤川と香田投手コーチが今後について話し合った。紅白戦、対外試合、開幕へのアプローチ…。先発か抑えか。いずれにしても重要なポジションを任せられる。

 「ユニホームの着こなしも1番いい。タテジマが似合うね、あの男。カブスのユニホームはまったく似合わんかった。出るんだな、そういうのはな。やってくれるんじゃないの、今年は」

 キャンプ初日、金本監督は笑って締めた。(畑野 理之)

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2016年2月2日のニュース