藤浪 ギター持参でキャンプイン「暇つぶし」も大事な息抜き

[ 2015年1月26日 06:20 ]

キャリーバッグとともにギターケースを車に積み込む藤浪

 ギター片手に、軽快キャンプイン!阪神・藤浪晋太郎投手(20)が25日、キャンプ荷物出しのために甲子園球場クラブハウスを訪れた。猛虎の若きエースは野球用具とともに愛用のギターも荷物に詰め込み、準備万端。広島・前田健との合同自主トレで学び取った収穫と、暇つぶしの相棒を持って、先乗り合同自主トレが行われる沖縄に26日に入る。

 藤浪の荷物は2つのキャリーバッグだけではなかった。野球選手に似つかわしくない形状のケースも、たずさえていた。その中身はなんと、アコースティックギターだ。

 「暇つぶしです。(過去2度のキャンプ中に)オフの時間や暇な時間があったので、やってみようかな、と。暇つぶしで弾けるようになればいいかな、と思います」

 いい意味で心に「ゆとり」が生まれている証しかもしれない。春季キャンプも3度目。過去の経験で流れも熟知している。ちょっとした空き時間を有効活用したい。そこでギターの出番だ。

 「ミスチル(ミスター・チルドレン)が好きなので、ミスチルの曲が弾けたらと思います」。今回、持ち込むギターは昨年購入。実はプロ入り前から興味があり、高校野球引退後には父・晋さん(51)から譲り受けたアコースティックギターを実家でかき鳴らしていた藤浪。ゴルフに続く、格好の“息抜き”とする。

 野球もギターも超一流―という選手もいる。有名なのが元ヤンキースのバーニー・ウィリアムスだ。イチローも憧れた名外野手でありながら、現役時の03年にミュージシャンとしてもメジャーデビューを果たした。日本球界でもギターが趣味の選手は少なくない。リズム感や集中力など、野球に通じる部分も自然と鍛えられるかもしれない。

 3年目のキャンプに持ち込むのは、もちろんギターだけではない。“出稽古”で学び取ってきた「マエケン流」も胸に、球界の正月を迎える。

 「充実した時間を過ごせたと思います。ピッチングに対する考え方で面白い発見がありました。例えば“抜け球より指に引っかかる方がいい”とか。そういう考えは(自分に)なかったので。あとは動作の再現性を高めていければ。フォームに近い動きですね。マエケンさんは(再現性が)抜群にうまかったです」

 13日から都内で前田健と行っていた合同自主トレを24日に打ち上げた。12日間という限られた時間の中、脱力法、リリースポイントへの意識、フォーム修正のコツといった一流の極意を目と耳から吸収してきた。「いいものは採り入れていきたい。そのままかどうかは分かりませんが、少しずつ自分の形にしていきたいと思います」。グラウンド内外の準備は整い、いよいよキャンプ地で3年目シーズンの“前奏”に入る。 

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