松坂らに譲らん!摂津“工藤流”体幹トレで4年連続開幕必ず

[ 2015年1月26日 05:30 ]

サッカートレで汗を流す摂津

 6時間ぶっ続けトレだ!ソフトバンク・摂津正投手(32)は25日、長崎市内で行っている自主トレを公開した。昨季、右肩筋疲労で約1カ月離脱したエースは故障防止へ“工藤流”の「体幹」メニューを倍増。体を冷やさぬよう昼食抜き、最大6時間連続のトレーニングで追い込んでいる。5年連続2桁勝利へすこぶる順調だ。

 時計は正午を過ぎた。だが、一向に練習は終わる気配を見せない。それどころか、少しずつ負荷は上がっていった。この日午前9時から始まったメニューが終わったのは何と午後2時。長い時には6時間以上、ぶっ続けでその肉体を追い込んでいるという。

 「昨年より練習量は多いです。体が冷えれば故障のリスクも高くなる。ケガが一番ダメなこと。それに(軽食を)食べるとみんな、具合が悪くなるくらいやってる」

 アップからキャッチボール、ブルペン投球、ノック、ポール間の往復走など息つく暇もないメニューのなか、最も時間を割いたのは「体幹」だ。「昨年の倍はやっています」と1時間近く、見た目は地味な強化メニューをこなした。

 追うのは指揮官の背中だ。「結果を出して行けば、ずっと使ってもらえる。工藤さんみたいなお手本もある」。48歳まで現役だった指揮官のような「長寿投手」が理想。偶然にも倍増させた体幹トレは工藤監督が現役時代に最も重視したものの一つだった。

 昨季は4年連続2桁勝利をマークする一方で5月に右肩筋疲労を発症。先発転向4年目で初めて規定投球回に達しなかった。年齢を重ねるたび故障は比例する。増えた練習量を補うために削ったのが「昼飯」。体を冷やさないよう空腹を我慢し最大6時間続けてメニューを消化する。本来の姿を取り戻すための最大限の追い込み。「空腹トレ」はその目的を可能にする手法だ。

 新加入する松坂や大隣、武田といったライバルたちが続々と開幕投手候補に名を連ねる。ただ、球団史上初4年連続の大役の最有力候補は「(開幕投手は)競争した中で奪うもの。自分ができることをしっかりやる」と多くを語らなかった。それでも現在の仕上がりには「かなり、いい感じです」と笑顔。“3・27”へ、抜かりはない。

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