丸 新リーダーの自覚!「40歳現役」も視野“飲む打つ”封印

[ 2015年1月26日 05:30 ]

日南での先乗り自主トレで打撃投手やティー打撃に汗を流す広島・丸

 新リーダーの大声がキャンプ地に響き渡った。広島の21選手による先乗り自主トレが25日、宮崎・日南でスタート。「今年はチームを引っ張っていきたい」と宣言した通り、丸佳浩外野手(25)が先頭に立って若ゴイたちを鼓舞した。昨年末から大好きだったギャンブル、アルコールも封印。求道者として野球を極め、40歳までの現役続行を目標として掲げた。

 先乗り自主トレが始まった日南・天福球場。輪の中心には丸の姿があった。オレが引っ張る―。3人一組で外野のポール間を往復する午前のランニングでは、そう宣言するかのように大声がグラウンドに響き渡った。

 「松ちゃん、いいじゃん。トップよトップ」

 「安部ちゃん、職を間違えたんじゃない?」

 「お前ら、もっとオレの風よけになれよ!」

 仲のよい4歳年上の松山をいじり、後続に大差をつけた安部には冗談を交えつつ率先して拍手。同組の鈴木誠、美間には巧みな表現で自分よりも前を走るよう促した。

 「声を出すのは基本。雰囲気が変わるし、今はまだ楽しくやっていいと思う。自分に言い聞かせる意味もあります」

 技術練習に移ってもペースは変わらない。ティー打撃ではいつものように「シュッ」という擬音で気合を示し、鈴木誠と美間のフリー打撃では、自ら投手を務めて積極的に声を掛けた。和気あいあいのムードの中でメリハリをつける。リーダーとしての自覚だった。

 「去年の成績で満足していないし、2月1日からしっかりやらないといけない。試合の勝負どころで結果を出せるのが一番。確実性を上げたい」

 昨季は全144試合に出場し、打率・310、19本塁打、67打点。上回る好成績を残すため、立てた誓いを昨年末から実行する。“飲む打つ”断ち―。丸と言えば麻雀好きで知られるが、「体によくないから」とパイを握るのを止め、今やアルコールも原則飲まない。

 「年々、欲が出てくるんです。20、21歳で止めていればもっと早く1軍に上がれたのでは…とか、後から振り返った時に差が出るんじゃないか…とか。どこを見据えるか。悔いは残したくない」

 25歳にしてたどり着いた悟りの境地。達観する野球人生には、丸なりの壮大な目標があった。

 「40歳(まで現役)は明確ではないけど目標にはある。前田智徳さんや石井琢朗さんのように」

 練習では率先して大声を出し、普段の行動から“飲む打つ”を断って姿勢を示す。もちろん、グラウンドでは成績でチームを引っ張る覚悟だ。8年目。丸がたのもしく見える。

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