菅野 2年連続開幕投手に名乗り 実現なら上原以来球団9年ぶり

[ 2014年12月15日 05:30 ]

ダイヤモンドヘッドのすぐそばのカピオラニ公園で練習する菅野

 巨人の菅野智之投手(25)が、常夏の島から2年連続の開幕投手を目指す。優勝旅行中の右腕は13日(日本時間14日)、ホノルル市内にあるカピオラニ公園で練習。オフの拠点にしている米アリゾナ州フェニックスに一度戻った後、年末に再びハワイ入りし総仕上げを行う。原辰徳監督(56)も開幕投手の最有力候補に挙げており、温暖な地で1年間先発ローテーションを担える体をつくり上げる。

 雄大にそびえるダイヤモンドヘッドの麓。小山を相手にキャッチボールする菅野の右腕にも、自然と力が宿っていった。視線の先にあるのは、開幕投手だ。

 「今年やらせていただいて、コロコロと変わっているようでは駄目。しっかりと3年間くらいはできるようにしたい」

 そのためのキーワードがハワイだ。自主トレを行っていたアリゾナ州フェニックスからV旅行に合流した右腕は、14日(日本時間15日)に再びフェニックスへ移動。約2週間滞在した後、またハワイへと戻る。今年は親族などで年末年始を過ごす予定。菅野はそのまま残り、年明けから自主トレを再開する。

 12月でも最高気温が25度を超える土地でのトレーニングには理由がある。昨オフは12月中旬からアリゾナ州でトレーニングを行い、1月8日に帰国。その後は川崎市のジャイアンツ球場で練習を行ったが「肌寒い日本に戻ってきて、継続していい練習をすることができなかった」という。寒暖差に慣れるのに時間がかかり、結果的に、2月の宮崎キャンプ中に背筋の張りを訴え、調整も遅れてしまった。

 今オフはハワイで1月下旬まで滞在し、帰国後すぐに宮崎での合同自主トレへ旅立つ。「1年間先発ローテーションを守る体づくり。もう一度、基礎から鍛え直す」。今季は夏場に右手中指の炎症、終盤には右肘の故障で離脱し、阪神とのCSファイナルステージに登板することができなかった。それを踏まえ、体が動きやすい温暖な気候の下、体を追い込み、多くの「貯金」をつくる。

 原監督は開幕投手について「誰しもが、順調にいけば(菅野)と思っている人が多いでしょう。そういう立場に智之はなりつつある。それは否定はしないよ」と最有力候補であることを認めた。その期待に応えるためにもハワイで土台を築く。

 ≪2年連続開幕投手なら上原以来≫菅野(巨)が2年連続で開幕投手を務めると、チームでは上原が00~06年に7年連続で記録して以来9年ぶり。もっとも上原の勝利投手は01、06年の2度だけ。2年連続開幕戦勝利投手なら斎藤雅が93~96年に4年連続でマークして以来19年ぶりになる。

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