DeNA グリエル残留&弟も入団へ 巨人優勢ひっくり返した

[ 2014年12月15日 05:30 ]

(左から)DeNAが獲得を狙う三男ユニエルキス、長男ユニエスキ、残留が決定的になった次男ユリエスキ、父ルルデスのグリエル一家(AP)

 巨人なども獲得に動いていた「キューバの至宝」、ユリエスキ・グリエル内野手(30)のDeNA残留が決定的になったことが14日、分かった。契約内容は2年総額7億円とみられ、近日中にも正式発表される。DeNAは、実弟のユニエルキス・グリエル内野手(21)の入団交渉も進めており、同一チーム在籍となれば、元ロッテのリー兄弟以来、外国人選手では史上2組目。17年ぶりのリーグ優勝へ、グリエル兄弟の活躍がカギを握る。

 激しい争奪戦を制した。球界関係者によると、グリエルの獲得交渉に乗り出していた巨人が、この日までに撤退。「交渉の窓口となるキューバ政府は移籍交渉をDeNAで一本化したようだ」と明かした。グリエルもDeNAでのプレーを希望しており、残留に支障はない。付帯条項など細部を詰め、近日中にも基本合意に達する見込みだ。

 グリエルは5月13日にDeNAに電撃入団し、6月1日に来日。7月に左脇腹痛で1カ月間離脱したが、62試合出場で打率・305、11本塁打をマークした。持ち前の強打だけでなく、守備や走塁も含めた華やかなプレースタイルはファンからの人気も抜群。中畑監督も「長嶋さん(巨人終身名誉監督)タイプ。格好いいし、独特のオーラがある。もちろん来年もウチでプレーしてほしい」と残留を熱望していた。

 DeNAにとっては、今オフの最大の懸案事項だったが、当初は劣勢とみられていた。今季の年俸1億円から大幅増の2年総額7億円を用意したが、巨人も獲得レースに参戦。資金面では劣るだけに、指揮官も「(選手の)取り合いに勝ったことがないから、前向きなコメントはできない。見逃してくれよ」と漏らすほどだった。

 厳しい局面をひっくり返した決め手は、グリエルとキューバ政府が希望した「三塁手手形」の承諾だった。今季は本職の三塁で24試合に先発出場し打率・355だったのに対し、二塁では35試合先発出場で・278。チーム事情で主に二塁を守ったが、サインの数が多く、不慣れな守備位置で戸惑いを隠せなかった。キューバ政府との交渉過程で来季は本人の希望を尊重し、三塁の定位置を用意。能力を最大限発揮できる環境を準備した。

 さらに頼もしい相棒も加わる。実弟のユニエルキスで、現在入団交渉も進めている。今季はキューバの国内リーグで打率・287、1本塁打。まだ21歳と若いが、1メートル92、84キロの大型遊撃手で身体能力は兄に見劣りしない。遊撃の定位置が固定できないチームの補強ポイントにも合致する。

 グリエルは国内リーグに参加しているため、DeNA合流はキャンプイン後の来年2月中旬になる見通し。主砲ブランコは退団してオリックスに移籍したが、前巨人のロペスを獲得したのに続く吉報。DeNAファンには、一足早いクリスマスプレゼントになりそうだ。

 ◆ユリエスキ・グリエル 1984年6月9日、キューバ出身の30歳。02年にキューバ代表入りし、04年アテネ五輪で金メダル、08年北京五輪で銀メダルを獲得した。06、09、13年のWBCに出場し、06年は二塁手でベストナイン受賞。キューバ国内リーグでは通算13シーズンで1087試合で打率.333、235本塁打、934打点。今季途中にDeNAに入団。父ルルデス氏も同国代表として92年バルセロナ五輪で金メダル獲得。1メートル83、89キロ。右投げ右打ち。

 ≪同時期に日本球界でプレーした兄弟助っ人≫

 ☆リー兄弟 兄レロンは77~87年にロッテでプレー。77年に本塁打王、80年に首位打者を獲得するなど活躍した。弟レオンは78~82年に兄と一緒にロッテに所属した。その後は大洋、ヤクルトでプレー。03年にはオリックスの監督も務めた。

 ☆ギャレット兄弟 兄ヘンリーは77~79年に広島に所属。77年4月には当時の日本タイ記録の月間16本塁打をマークした。3年間で計102本塁打。弟ロナルドは、79~80年に中日でプレー。79年に同じセ・リーグの他チームに所属した。

 ☆クルーズ兄弟 兄トミーは80~85年に日本ハムで活躍。6年間で通算打率.310、120本塁打の成績を残した。弟ヘクターは83年の1年間、巨人でプレー。2人には元大リーガーの兄ホセがおり、クルーズ3兄弟として有名。

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