オリ参戦中島獲り 19年ぶりVへ大引獲得失敗の“穴埋め”

[ 2014年12月1日 07:50 ]

アスレチックスからFAとなった中島

 オリックスが、アスレチックスからフリーエージェント(FA)となっている中島裕之内野手(32)の獲得に乗り出すことが30日、分かった。同選手が国内復帰する際、11月30日までは旧所属球団の西武以外の球団が獲得する場合には西武に対して、最終年俸2億8000万円を基準とした補償金を払わなくてはいけないが、その期限が終了。すでに古巣の西武や阪神、中日、DeNAが獲得に動いている中での参戦となる。

 狙いはセンターラインの強化。今季、遊撃は安達が143試合にスタメン出場も、二塁は平野をはじめ計6選手が先発起用された。中島は遊撃はもちろん、二塁の守備も可能。内野の層を厚くするために、是が非でも欲しい選手といえる。また、中島は兵庫県出身。チームの本拠地が同じ関西圏という点もアピールポイントとなる。

 今季、オリックスはわずか勝率2厘差でリーグ優勝を逃した。その「大きな微差」を埋めるべく、今オフは大型補強を敢行している。すでに日本ハムからFA宣言した小谷野を獲得。今季4番で32本塁打、90打点をマークしながら残留交渉が決裂して退団が確実となったペーニャに代わる新助っ人として、DeNAの保留選手名簿から外れ自由契約となるブランコの入団も決定的だ。さらなる野手の補強へ、白羽の矢を立てたのが中島だった。

 球団は、ブルージェイズからFAとなった川崎の獲得にも乗り出している。ただ、川崎に関しては去就が不透明な状況もあり、日本ハムからFA宣言した大引の獲得に動いた。しかし、大引はヤクルトに入団。獲得に失敗したことで、同じ内野手の中島にも複数年の好条件を用意してアタックをかけるもようだ。宮内義彦オーナーも「我々に足りないところがあった。それをシーズンオフに詰めていくのが課題」としており、19年ぶりのリーグ優勝へ、「青天井」の補強を続ける。

 ▽フリーエージェント規約第10条(6) FA宣言選手がFA宣言した年の翌々年の11月30日までにこの組織に所属するいずれの球団とも選手契約を締結せず、FA宣言した年の翌々年の12月1日以降、この組織に所属するいずれかの球団と選手契約を締結した場合、そのFA宣言選手と契約した球団は旧球団に対して補償することを要しない。

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2014年12月1日のニュース