阿部一塁転向で“背水”「打つ方で駄目だったら辞める」

[ 2014年12月1日 05:30 ]

子供に投げ方を指導する阿部

 巨人・阿部慎之助内野手(35)が30日、新潟市内で野球教室とトークショーを行い、15年目の来季は自身の進退を懸けて臨む決意を明かした。来季は捕手から一塁手へ転向するだけに、打撃で結果を残せなければ引退すると宣言。同時に、早くも来季開幕戦となる3月27日のDeNA戦(東京ドーム)でのお立ち台での「決めゼリフ」も披露した。

 より打撃に専念するために一塁手に転向して臨む来季。阿部はトークショーに集まった約700人のファンの前で、背水の陣で臨む覚悟をはっきりと口にした。

 「打つ方で駄目だったら辞めるという覚悟を決めてコンバートされた。それぐらいの気持ちで挑戦しようと思っている。心機一転、駄目だったら辞めるという思いでやってみようと思います」

 そしてコンバート秘話を初めて明かした。きっかけは原監督からのメールだった。秋季練習が始まる前日の10月26日。指揮官から「あすゆっくり2人だけの世界で話をしたいことがある」とメールが届いた。「分かりました。よろしくお願いします」と返信すると、すぐにもう1通が届いた。「ファーストに行った方が…」。原監督からコンバート案を提示され、「やっぱり来たんだな」と覚悟を決めたという。

 今季は首痛などに苦しみ、打率・248、19本塁打、57打点と低迷。来季は一塁手へ転向することで体への負担は減るだけに、今まで以上にバットで貢献する役割を求められる。

 まずは開幕戦で天敵を討つ。今季、チームが1勝3敗、防御率2・31に封じられたDeNA・久保だ。阿部自身も13打数3安打、打率・231と苦戦。前日に来季DeNAの開幕投手に久保が指名されたことで「燃えてきましたよ。俺が(中畑監督に)“絶好調!”って言い返したい」と宣言した。1秒を切るとも言われる「超高速クイック投法」にも「全員がノーステップで打つとかチームとして何かやらないと」と警戒を強め、「お立ち台で言う“絶好調”に勝る言葉を考えておこう。“最高潮!”とか」と不敵に笑った。

 そして、最後に言った。「(来季は)凄かったなあ、あのおっさん、と言われるように頑張ります」。来年36歳。引退するにはまだ早すぎる。

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2014年12月1日のニュース