マー君 9回2死から痛恨被弾…初連敗「最悪の結果」

[ 2014年6月30日 05:30 ]

<ヤンキース・レッドソックス>好投も9回2死からナポリに勝ち越し本塁打を許し、マウンド上で下を向く田中

ア・リーグ ヤンキース1―2レッドソックス

(6月28日 ニューヨーク)
 ヤンキースの田中将大投手(25)は28日(日本時間29日)、レッドソックス戦に先発し、2失点完投も3敗目(11勝)。伝統の一戦で9回2死からマイク・ナポリ内野手(32)に決勝ソロを許しメジャーで初の連敗を喫した。直球を打ったナポリに「まぬけ」という放言を許す痛恨の一球。クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)はデビューから16試合連続となり73年にスティーブ・ロジャーズ(エクスポズ)がマークしたデビューからのメジャー記録に並んだ。

 どうして…。後悔。ナポリに打たれた瞬間、田中は思わず両手を膝についた。同点の9回2死無走者。1ボール2ストライクと追い込み、変化球のサインに首を振った。

 「ボールを1球、速い球を見せてそれから(変化球)でもいい」。そう言い聞かせて投げたメジャー最速タイの96マイル(約154キロ)は、外角高めのストライクゾーンに入った。失投はヤンキースタジアム特有の狭い右翼席最前列に消えた。

 「スプリット、スライダーがナポリに対していい結果を出していたけど、すぐバカ正直にいっていいものなのかなと。一番打てる高さに行ってしまった。最悪の結果になってしまった」。この打席までナポリから2奪三振。勝負球への伏線の一球が、田中らしくない制球ミスで描いたシナリオ通りにはいかなかった。

 打線の援護もなく、メジャー初の連敗。2失点はソロ2発によるものだった。楽天時代の昨年、シーズンで6本だった被本塁打は早くも倍以上の13本目。この日も3回に9番ロスに甘い直球で一発を浴びたように、下位打線でもパワーのあるメジャーリーガーには「直球の失投=本塁打」にされる。あらためて課題が浮き彫りになった。

 それでも73年・ロジャーズのメジャー記録に並ぶデビューからの16試合連続クオリティースタート(QS)を達成。投球内容にも納得していた。前回22日のオリオールズ戦では速球系に球威がなく、制球も乱した。下半身の疲労などで体の粘りがなくなり、左肩が早く開くなどフォームが崩れたことが原因。中5日の調整で修正に着手した。

 下半身の強化を目的に球場の客席で階段ダッシュ。ブルペンでは体の開きを抑えるために堀江慎吾通訳に背中側に立ってもらった。キャンプ中に行った修正法で開幕後初めて行った。4回無死二、三塁では宝刀スプリットでナポリ、ドルーから連続三振を奪うなど無失点で切り抜けた。フォームが安定したことで自在にギアチェンジが可能となり、田中も「全体を通しては悪くなかった」と手応えをつかんだ。短期間での修正能力の高さが日本時代から50試合連続QSを続ける秘けつだ。

 宿敵・レ軍のレスターとのエース対決に紙一重で敗れた。「相手もいい投手。こういう展開になるというのは予想できる。あそこでああいうふうに打たれるのはまだ力がないということ」。悔やんでも悔やみきれない一球。この反省から田中将大はもっと大きくなる。

 ◆クオリティースタート◆ 先発投手を評価する基準の一つ。勝敗にかかわらず、6回以上を投げて自責点3以下に抑えれば、試合をつくり、先発の役割を果たしたと評価される。

 ≪楽天時代から50戦連続≫田中のクオリティースタートは、楽天時代から数えると、12年8月26日の日本ハム戦(Kスタ宮城)から日米通算50試合連続となった(1試合の救援登板は除く)。また田中の2連敗は、その日本ハム戦の前の登板にあたる12年8月19日西武戦(西武ドーム)以来、2年ぶり。2試合連続黒星となると、10年6月29日オリックス戦(京セラドーム)以来、ちょうど丸4年ぶりで、この時は3試合連続黒星だった。

続きを表示

この記事のフォト

「名将かく語りき〜歴史を彩った勝負師たち〜」特集記事

「大谷翔平」特集記事

2014年6月30日のニュース