中田 4番の貫禄弾 場外だ3の3だ打率・500

[ 2014年2月19日 05:30 ]

<日・韓国サムスン>5回無死、ソロ本塁打を放つ中田

練習試合 日本ハム8―0韓国・サムスン

(2月18日 名護)
 4番の貫録だ。日本ハム・中田翔内野手(24)が18日、韓国・サムスンとの練習試合で5回に左翼場外弾を放つなど、3打数3安打2打点と爆発した。ここまで実戦6試合で16打数8安打7打点、打率・500で、本塁打も8日の紅白戦に続く2本目。今季は外野から三塁にコンバートされたが、守備の負担も関係ないほどの破壊力を見せつけている。

 バットの先端でも中田ならば関係ない。先頭の5回、右横手投げの李永旭(イ・ヨンウク)が投じたスライダーをバットに巻き付けるように叩いた。

 「きょうは打ったとか打たなかったとか考えずにタイミングだけを意識して、積極的に振りにいけた」。打球は左翼ポールの上空、さらに防球ネットを通過し球場外に生育する松の木を直撃した。

 飛距離105メートルながらも、正真正銘の場外弾。「この球場が(両翼97メートルと)狭いからだよ。でも、配球も読めたし、ポイントが良かったからあそこまで飛ぶんちゃう」。初回は三塁線を破る適時二塁打、3回も左翼線二塁打を放ち、3安打はすべて長打。今キャンプ実戦6試合で2発を含む16打数8安打、打率・500と絶好調だ。

 ところが、中田は「ここ数試合は自分のタイミグで打てていない」と納得していなかった。疲労から右ふくらはぎが張り、軸となる右足に体重を乗せられなかった。その結果、上体が投手方向へ突っ込んだ。試合では左足を大きく上げる一本足打法だが、練習ではすり足にし、最初から右足に体重を乗せて軸回転だけでスイング。「考えながら練習している」。課題を克服するための工夫を重ねた。

 左翼から三塁に再コンバートされ、初実戦となった6日の紅白戦(名護)でいきなりエラーを記録したが、その後5試合は無失策。「どう転がるかは分からない。思い出すというほど(1年目は三塁を)やっていない。一番不安に思っているのは自分自身。それをどう変えていくかが問われている」と言うが、今のところ打撃への影響は感じさせない。栗山監督も「これぐらい(打つの)は普通だよ。とにかくチームを勝たせろ。それだけ」と主砲の爆発にも顔色ひとつ変えなかった。それこそが信頼の表れだった。

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2014年2月19日のニュース