練習場は桐蔭学園が優先…桐蔭横浜大 逆境をはね返しての日本一

[ 2012年11月15日 13:04 ]

<桐蔭横浜大・法大>優勝を決めて喜びを爆発させる桐蔭横浜大の選手たち

明治神宮野球大会最終日 桐蔭横浜大1-0法大

(11月14日 神宮)
 大体大、亜大、法大とドラフト指名選手を擁する強豪を連破し、創部7年目で日本一の栄冠を勝ち取った桐蔭横浜大。2日連続の完封勝利で、初優勝の原動力となったエース小野は「個々の能力では東都、東京六大学には勝てないけど、チーム力で勝っていこうと思った」と胸を張った。

 逆境をはね返しての栄冠だった。決勝で対戦した法大は人工芝の専用球場があるのに対し、桐蔭横浜大は系列校の桐蔭学園との共用。しかも、春夏通算11度の甲子園出場を誇る高校に優先権があり、大学の使用時間は月曜から土曜の朝8時から12時までに制限されている。日曜日はグラウンドが使用できないため、オープン戦は基本的に遠征を強いられる。野球部専用の寮もなく、柔道部との兼用の寮に入れるのは部員150人中35人。それ以外は下宿生活だ。それでも斉藤監督は「そういうところで精神的に強くなれる」と話す。

 「先々代の鵜川昇学長(故人)から“ウチの大学が六大学を破るのを見たい”と言われてきた。部員全員の力で勝ち取った優勝」。指揮官は、野球部創部に携わりながら07年に他界した鵜川元学長との約束を果たし、感無量の表情を浮かべた。

 ▽桐蔭横浜大 88年に桐蔭学園横浜大学として創立し、97年に現校名に名称変更した横浜市青葉区にある私立校。法学部、医用工学部、工学部、スポーツ健康政策学部の4学部を設置。春夏通算11度の甲子園出場を誇る桐蔭学園は系列校。野球部は06年に創部。同年春の神奈川大学リーグ2部で全勝優勝し、1部昇格。09年春に1部初優勝し、全日本大学選手権に初出場。リーグ優勝は今秋も含めて通算4度。創部から指揮を執る斉藤博久監督は水戸短大付(現水戸啓明)監督時代の02年センバツに出場。小島武司学長。

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2012年11月15日のニュース