世界に名売る!代表ではT―岡田改め本名の岡田貴弘に

[ 2012年11月15日 06:00 ]

ユニホームの背中はT-岡田改め岡田に

侍ジャパンマッチ2012 日本-キューバ

 来春開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3連覇を狙う侍ジャパンは14日、ヤフードームでチーム発足後初めてとなる全体練習を行った。16日のキューバ戦で4番を務めるオリックスのT―岡田外野手(24)は居残り特打を敢行。打線の核としての自覚を見せ、さらにオリックスでの登録名ではなく、岡田貴弘の本名で大会に臨むことを明かした。スモール・ベースボールを掲げる山本浩二監督(66)もチームで唯一の長距離砲といえる岡田に大きな期待を寄せた。

 快音とともに鋭い打球が飛んだ。岡田は全体練習が終わり引き揚げるナインとは逆に、グラウンドにバットを持って出てきた。志願の特打は約20分。汗を拭いながら黙々とバットを振った。

 「国際大会はあまり点は取れないと思うので、打順に関係なく、つなぐ意識でやりたい。強く意識してやっていく」

 山本監督はこの日も「4番はTの字がつくやつやな。予定は」と16日のキューバ戦での4番起用を明言。指揮官は俊足選手を打順に配し、足と小技を絡めたスモール・ベースボールを宣言しているが、それだけでは勝てない。得点機の勝負強さが4番には求められる。立浪打撃コーチからは「自分からボールに寄っている。その場で振らないといけない」とボールを呼び込むことをアドバイスされ真剣に耳を傾けた。チームの期待は本人が十分に感じている。

 中村(西武)、中田(日本ハム)が故障で不在。キューバ戦での活躍は、代表生き残りへのアピールともなる。今回のキューバ戦では一塁選任となるが、もともとは外野手。内外野できる点も魅力で、持ち前の打撃力を発揮できれば、代表入りへも近づくことができる。

 日の丸が入ったユニホームの背中からは「T」の文字が消えた。「(登録名は)岡田でいきます。Tを付ける必要がない。(自分で)決めた」。オリックスでは、10年シーズンから「T―岡田」に登録名を変更。その年に本塁打王になるなど大ブレークした登録名だが、代表では「岡田」で勝負することを決めた。

 07年の北京プレ五輪大会以来の代表入り。当時守備走塁コーチで指導した山本監督も「プレ五輪でやっているときに比べて、数段に技術が上がっている」と大きな期待を寄せる。

 「このチームは絶対に強い。打撃を重視して選んでもらっているので、打つことで貢献できたらいい」

 岡田は何を求められているかを分かっている。それは侍ジャパンの得点源としての役目だ。

続きを表示

2012年11月15日のニュース