「みちのくのダル」大谷、新球フォークで6回10K

[ 2012年3月17日 06:00 ]

<龍谷大平安・花巻東>花巻東・大谷の帽子には「岩手から日本一」の文字が刻まれる

練習試合 花巻東3-0龍谷大平安

(3月16日 龍谷大平安)
 第84回選抜高校野球大会(21日開幕、甲子園)に出場する今秋ドラフトの目玉の花巻東・大谷翔平投手(3年)が16日、京都府亀岡市内で行われた龍谷大平安戦に先発。6回を投げ、最速146キロの直球と新球フォークを武器に1安打無失点、10奪三振と甲子園優勝経験のある名門を手玉に取った。
【出場校 日程】

 「みちのくのダルビッシュ」こと大谷が甲子園開幕前最後の先発登板で圧巻の奪三振ショーを演じた。夏の甲子園優勝3度の実績を誇る龍谷大平安打線から6者連続を含む打者20人から10奪三振。新球フォークで6三振を奪い「大阪桐蔭はいい打線なので、三振を取りにいくつもりで投げないと簡単にはいかない」と新球の仕上がりに満足そうな表情を浮かべた。

 これまで勝負球にはスライダーなどを主に使い、試合でフォークを投げることはなかった。だが、女房役の佐々木隆が「スライダーやチェンジアップだと当てられることが多かった」と話すように、空振りを取るボールの習得が課題だった。フォークを武器にする控え投手の佐々木毅から投げ方を教わり、寮の自室では常にボールを指の間に挟むなどして特訓。手首の角度の微調整も天性の器用さであっさりと習得し、小さく落ちるフォークと、落差のあるフォークの2種類を使い分けるまでになった。

 1メートル93の長身から最速151キロを誇る大谷だが、強豪校相手では直球一辺倒では通用しない。そこで本来の持ち球に加えて「狙い球も絞りづらくなる」と対大阪桐蔭用の秘策として考えたのがフォークだった。投球を見守った佐々木洋監督も「直球を意識させておいてのフォークは凄く有効」とゴーサインを出した。

続きを表示

この記事のフォト

2012年3月17日のニュース