沢村「推定145キロ」剛速ブルペンデビュー!

[ 2011年1月30日 06:00 ]

ブルペンで剛速球を投げ込む沢村

 やっぱり沢村はスゲエ!巨人のドラフト1位・沢村拓一投手(22=中大)が合同自主トレ3日目の29日、プロ初のブルペン投球を行った。捕手を立たせたまま全28球。ラスト8球は、大学の先輩で主将でもある阿部のミットをめがけて140キロ超の直球を投げ込んだ。多くの報道陣に加え、熱視線を注いだ開幕投手候補の内海や同い年の坂本らもその速さに仰天。まさに圧巻のブルペンデビューを飾った。

 さすが、の一言だ。沢村の右腕から放たれた剛球が、うなりをあげて捕手のミットに突き刺さる。28球の豪快なデモンストレーション。「速い」「すげえ」。そんな周囲の反応をよそに、本人はあくまで冷静だった。

 「いい緊張感の中で投げられて良かったです。(力は)7割くらいです。若干、力みました」

 ジャイアンツカラーと同じオレンジ色のマウスピースを装着。降灰などの影響で場所を木の花ドーム内のブルペンに移し、開幕投手候補の東野と並んでマウンドに立った。室内練習場に響き渡る乾いた音。投球を終えていた内海やティー打撃中の坂本らの、熱のこもった視線を独り占めした。

 速い。最速157キロの前評判通りだ。柳ブルペン捕手は「145キロぐらいは出ているんじゃないですか。今まで受けた新人の中で、一番速かった」と絶賛。最後の8球は母校の先輩で、正捕手の阿部を相手に投げた。いきなりの「中大バッテリー」実現。投球後には「球に力はある。でもまだこれから。焦るな」と声をかけられ「受けていただいて本当に光栄。阿部さんの胸を借りるつもりで今後も投げられたら」と目を輝かせた。

 初のキャンプ目前。前夜には強力な援軍も届いた。スポーツ・健康事業ファイテン社の「チタンマットレス」だ。体を包み込むように支えることで睡眠中の姿勢が安定する仕組み。ストレスのない眠りから疲労蓄積を軽減する。アマ時代には経験したことがない長丁場のキャンプに備え、体調管理にも抜かりはない。

 「課題はコントロール。左足が若干、安定しない。体重移動したときにつく足の位置もバラバラ。だからコントロールが悪いと思う」。今年のドラフト1位投手の中では、左肩痛の中日・大野(佛教大)を除けば大トリでのブルペン入り。これまではチーム方針のため控えていたが、約3カ月ぶりのブルペン投球で修正点を冷静に把握できるのは並の新人ではない。

 「28球のうち、12球くらいは(捕手の)胸にいく球があった。その確率を上げたい」。ついにベールを脱いだ剛腕が、上昇気流に乗っていく。

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