来季監督決定日に白星…小川采配に“ぶれ”なし

　【ヤクルト４―３中日】来季監督に決まっても、ヤクルト・小川監督代行の采配にぶれはなかった。２点を追う四回１死一、三塁、そこまで３失点の中沢に代打ユウイチを送る。「もっと投げて何かをつかんでもらいたいが、ＣＳの可能性がゼロではない。チーム優先で勝つことにこだわった」。中大の後輩でもある新人左腕を早めに見切り、ユウイチの二ゴロでしぶとく１点を奪った。

　小川代行はその後も早めの代打策を絡めて逆転。さらに翌日は広島に移動しての試合を控えるが、投手を出し惜しみせずに首位相手の１点差勝利を呼び込んだ。まるで優勝を争うかのようなベンチワークを連発し「僕がそういう姿勢を出さないと、選手は敏感だから」と穏やかに振り返った。
　試合後、右翼席に大きめの小川コールが起きた。代行として既に８５試合目だが「どういうふうに応えていいか分からない」。いつものようにはにかみつつ、ぎこちなく両手を挙げていた。