ロッテ 来季コーチに“大物2人”招へいへ

[ 2009年6月23日 06:00 ]

 ロッテが来季の新コーチとしてBCリーグ・石川の金森栄治監督(52)と韓国・サムスンの長嶋清幸打撃コーチ(47)の招へいに動いていることが22日、分かった。球団では今季限りでの退団が決まっているバレンタイン監督の後任人事と並行して、コーチングスタッフの組閣に着手。複数球団でコーチを歴任している両氏の指導力を高く評価。ポストは金森氏が1軍、長嶋氏は2軍が有力視される。

 瀬戸山球団社長は「次期監督を含め、まだ何も決まっていません」と語るにとどめたが、複数の関係者によると非公式ながら既に水面下で両氏にコーチ就任を打診しているという。バレンタイン監督の後任は未定ながら、来季は高橋現1軍打撃コーチの2軍監督就任が決定的。ナインの信頼が厚い高橋コーチの後任人事は重要な命題だ。

 軸足に体重を残し、右打者なら右腰近辺まで球を引きつけて打つ打撃理論を推奨する金森氏は、コーチとしてヤクルトで97年日本一、西武では02年リーグVをサポート。西武で指導したカブレラ(現オリックス)、和田(現中日)、またダイエーのスコアラー時代に当時の王監督の依頼を受けて助言を送った城島(現マリナーズ)、井口(現ロッテ)ら球界を代表する多くの選手が師匠と慕っている。チームでは今季新加入した井口の打撃に影響を受けている選手が多く、金森氏が入閣すれば攻撃陣の大きな力となるのは間違いない。

 一方の長嶋氏は高橋コーチと旧知の間柄。現役時代から兄貴分と慕っており参謀役も期待される。高橋コーチが西岡らを鍛え上げてチームは05年に日本一に輝いたが、以降は若手が伸び悩み低迷の一因となっている。コーチとして03年に阪神、04、06年は中日のリーグ優勝に貢献している長嶋氏に若手育成を託す方針だ。

 ◆金森 栄治(かなもり・えいじ)1957年(昭32)1月24日、石川県生まれの52歳。PL学園―早大―プリンスホテルを経て、81年ドラフト2位で西武入団。阪神、ヤクルトでも主に外野手として活躍し、85年にベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。96年に現役引退。97~99年にヤクルト、01~02年に西武、04年に阪神、05~06年にソフトバンクでコーチ。07年からBCリーグ・石川で監督を務める。1メートル75、72キロ、右投げ左打ち。

 ◆長嶋 清幸(ながしま・きよゆき)1961年(昭36)11月12日、静岡県生まれの47歳。静岡・自動車工から79年ドラフト外で広島入団。中日、ロッテ、阪神でも外野手として活躍し、ゴールデングラブ賞を4度受賞。広島時代の84年日本シリーズではMVP。97年に現役引退。98~03年は阪神、04~06年は中日でコーチ。今季から韓国・サムスンで打撃コーチを務める。1メートル70、81キロ。左投げ左打ち。

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2009年6月23日のニュース