フェア専務理事の“激闘”で選手年俸は10倍以上に

[ 2009年6月23日 12:34 ]

 退任を表明したフェア氏が20年以上前、専務理事に就任したころ、大リーグ選手の平均年俸は28万9000ドル(約2770万円)だった。その後フリーエージェント選手の権利を守る訴訟を起こして約270億円を勝ち取ると、94年は長期ストライキでワールドシリーズなしのシーズンを送った。激闘、激変の歴史を経て労使協定でも有利な条件を引き出し、今季の平均年俸は330万ドル(約3億2000万円)。10倍以上の給与改善となった。

 その一方で、禁止薬物の取り締まりに消極的で、近年の薬物スキャンダルで矢面に立つことも多かった。「いい時も苦しい時も選手は団結し、関心を持ち、公平な協定を望んでいた。それはこれからも変わらない」。最後は静かに、戦いの舞台から身を引いた。(共同)

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2009年6月23日のニュース