“マグワイアを超えた男”来日初登板初完投勝利

[ 2009年6月7日 06:00 ]

<広・ソ>広島打線相手に6回2安打1失点と好投し初勝利のジャマーノ

 【ソフトバンク11―1広島】ソフトバンクのお騒がせ助っ人が鮮烈デビューを飾った。小気味良い投球で6回62球、2安打1失点。7回表に降雨コールドゲームとなったため、00年4月7日の日本ハム戦(北九州)のラジオ以来、球団9年ぶりの来日初登板初完投勝利だ。

 「調子はまあまあだが守備、攻撃で味方が助けてくれた。楽に投げられた」。メジャーでもパドレス時代の04年に初登板初勝利を飾っているジャマーノは試合後、新妻に祝福され、ほほ笑んだ。
 07年にはパ軍のローテーション投手として23試合に先発し、7勝を挙げた右腕。しかし、異国の地では思うような投球ができなかった。2月の紅白戦では3回途中10失点すると自主降板。空振りを取る球がないため2軍でも苦しんだ。だが、この日は「ストライクゾーンの中で打たせた」と独特のムービングファストボールで誘い、奪三振0ながら凡打の山を築いた。
 驚いたのは投球だけではない。6点リードの3回2死二塁、左腕・青木高から右中間へ適時二塁打。米カリフォルニア州クレアモントのリトルリーグではメジャー通算583発のマグワイアが持っていたシーズン本塁打記録を塗り替えたという逸話も持つ。「小さい頃の話だよ」と本人は笑い飛ばすが、初登板初勝利に加えて初安打、初打点と初もの尽くしだ。
 秋山監督は「球数も少なかったし、次も楽しみだ」とローテーション入りに合格点を与えた。これで交流戦優勝マジックは8。和田、大隣不在の危機を救ったジャマーノの好投が、連覇への道を明るく照らした。

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2009年6月7日のニュース