負けたけど…10年たっても主役は松坂

[ 2008年12月22日 06:00 ]

田中を空振り三振に抑えた横高・松坂が98年の優勝時と同じガッツポーズを見せる

 レッドソックスの松坂大輔投手(28)が21日、横須賀スタジアムでの慈善試合「史上最大のリベンジマッチ~平成の怪物への挑戦状~」に4番・投手でフル出場。98年の甲子園で戦ったライバルたちに6-8でリベンジされたが、計4回を4安打無失点7奪三振と、来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて順調な仕上がりを見せた。横浜・村田ら同世代で、侍ジャパンをけん引するとも宣言。連覇へ日本のエースがギアを上げた。

【松坂ジャージ


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 10年の歳月がたっても主役は松坂だった。9回に再びマウンドに上がると、無死二塁から3者連続三振。最後の打者は、無安打無得点を達成した98年夏の甲子園決勝で当時・京都成章の最終打者だった田中。その時と同じ宝刀スライダーで仕留めると、中堅に振り向く優勝時のガッツポーズを再現した。「何の因縁か最後が田中くんだったので、追い込んでスライダーで三振を取ってやろうと思った」。計4回を無失点7奪三振。満員の観衆の前でメジャーリーガーの貫禄を見せつけた。

 慈善試合とはいえ、視線の先にあるのはWBC。プレーボールのサイレンが球場に鳴り響くと「みっともないボールは投げたくなかった」と直球と鋭い変化球で、かつてのライバルを圧倒。日本球界を代表する選手になった村田、東出からそれぞれ2つ三振を奪う投球に、大西は「140キロぐらいは出ていた」と舌を巻いた。今年1月中旬の茨城ゴールデンゴールズとの親善試合では最速136キロだったことを考えれば、約1カ月も早い仕上がり。日の丸エースの自覚を投球で示した。

 今後はペースを落とさずに調整していく方針を明言。参加を示唆した来年2月の西武キャンプでは、初日からのブルペン入りも検討している。11年越しの“夢の祭典”を終え「できるだけ多くの同い年に(代表に)入ってもらいたい。世界に向けてこの世代で引っ張っていきたい」と語った松坂。連覇へ向け、準備に抜かりはない。

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2008年12月22日のニュース