球団経営圧迫してきた“ボビーマネー”

[ 2008年12月22日 06:00 ]

 【ボビー問題解説】この騒動の背景にあったのは球団経営を圧迫してきた“ボビーマネー”がある。発端は日本一に輝いた05年オフ、バレンタイン監督は翌年まで契約を残しながら07年以降の契約延長を要求。メジャー復帰をちらつかせた結果、球団は日本一監督の要求に従い4年20億円の巨額を投じて再契約を結んだ。

 監督では現在メジャーを含めてもトップの年俸5億円。その他にも住居賃貸料、ニューヨーク―成田間のファーストクラスをペアで年間25往復分、米国内で経営する飲食店「ボビーズバー」の赤字を補てんする付帯条件もあった。さらに指揮官が連れてきたコーチや関係者の年俸なども含めると年間8億円。一方、今年の球団赤字は32億円。“ボビー軍団”への出費は4分の1に相当する。
 深刻な不景気は親会社にも影響を及ぼし、球団赤字を広告宣伝費の名目で補うにも限度がある。優勝からも3年間遠ざかり、球団収支は悪化する一方だ。そうした事情も来季限りの退団通告につながった。3年前に4年20億円で再契約を結ばなければ、こんな終わり方にはならなかった。

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2008年12月22日のニュース