【黒岩敏幸 分岐点】マススタート 全て思い通り、奈那の経験の勝利

[ 2018年2月25日 10:33 ]

平昌冬季五輪 スピードスケート女子マススタート ( 2018年2月24日 )

<平昌五輪スピードスケート>マススタート初代王者に輝き、日の丸を掲げてウイニングランをする高木菜那
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 全てが思い描いていた通りの素晴らしいレースだった。まず1回戦は最初の通過ポイントを取りに行き、狙い通りに突破を確実にすると、あとは体力を温存した。

 決勝の狙いはラスト2周で上位をキープしてラスト勝負に持ち込むこと。高木菜はオランダ選手をマークしながら、好位置をキープしていた。後方に優勝候補の金ボルムがいたこともしっかり把握していた。最終カーブでは頂点付近で一度膨らんで、内側から先頭のオランダ選手を抜いた。そして内側を占めて金ボルムを前に行かせなかった。最高のコース取りだった。

 佐藤が転倒で決勝進出を逃したことは、日本にとっては大きな誤算だった。チームではなく1人で戦う滑りに切り替えられたのは、さすがだった。日本は団体追い抜きとともにマススタートの練習にも多くの時間を費やしてきた。中でも高木菜はマススタートの経験を多く積んでおり、その経験がこの大舞台で生きた。(92年アルベールビル五輪男子500メートル銅メダリスト)

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2018年2月25日のニュース