妹美帆 スタンドでバンザイ!姉に「良かったねと声掛けたい」

[ 2018年2月25日 05:30 ]

平昌冬季五輪 スピードスケート女子マススタート ( 2018年2月24日 )

<平昌五輪スピードスケート>女子マススタート、スタンドで応援する高木美帆(後列中央)
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 高木菜の妹・美帆はスタンドで観戦し「ずっとマスも頑張っていたので、金メダルを獲れて良かった」と姉の快挙を喜んだ。これまで姉妹でマススタートに一緒に取り組み、サブメンバーとして前日まで一緒に練習もしていた。「ずっといいところについていて、最後まで落ち着いて状況判断できたのが良かった」とレース運びを称え、「良かったねと声を掛けたい」と笑顔で祝福した。

 2人がともに尊敬するのが、兄・大輔さん(27)だ。競技の道を開いた兄は「最高の絆が強みになった」と感激した様子だった。兄の後を追ってスケートを始めた姉妹は10年バンクーバー五輪で先に妹が、14年ソチ大会で姉が一人で出場した。大輔さんは「応援してくれる方に気を使わせてしまった」と当時を振り返る。人懐こい菜那と、強さと冷静さを持つ美帆。兄は「性格の違う2人でいろいろ深い話をして、ストレスもうまく中和されている」と姉妹の強さを分析する。

 昨年、膝のケガで思うように練習できず焦っていると打ち明けた菜那に「追い抜きもマススタートもある。持ち味を生かせる部分はある」と励ました。美帆は兄に「マスは姉ちゃんの方が絶対に生きる」と姉への信頼を口にした。大輔さんは「選手としてお互いを尊敬し合っている。身近にそういう存在がいるのが強みになった」と感じた。

 今大会、姉妹は計4種目で金3、銀1、銅1の5個のメダルを獲得。高木家3度目の五輪は最高の結末となった。

 ▽マススタート 出場選手全員が一斉スタートする方式で男女ともリンクを16周する。順位は(1)ポイント(2)フィニッシュ順で決まる。4、8、12周後時に計算される3回の中間スプリントでは、それぞれ1位5点、2位3点、3位1点を得る。最終スプリントでは1位60点、2位40点、3位20点。つまり最終周回を終えた上位3人に関しては、そのまま最終順位となる。1周目は集団で滑り、2周目以降は加速が許される。選手は安全のためにヘルメットを着用する。今大会は1回戦で12人ずつ2組に分かれ、上位8人ずつが決勝に進出。決勝は16人が一斉にスタートする。

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2018年2月25日のニュース