【砂村光信の目】明大 帝京大に勝つにはディフェンスの我慢必要

[ 2018年1月3日 07:40 ]

ラグビー全国大学選手権準決勝   明大43―21大東大 ( 2018年1月2日    東京・秩父宮ラグビー場 )

決勝進出を決め喜ぶ梶村(左端)ら明大の選手たち
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 明大は後半、大東大のトンガ出身選手の動きに慣れてディフェンスを修正した。近年はボールを動かす攻撃を志向しているが、サントリー出身の田中澄憲ヘッドコーチが就任した今季は、ターンオーバー後、すぐにワイドに攻める形が徹底されている。外側の選手から声が出るようになり、内側の選手が反応して動いたりSOが空いたスペースに蹴って、FWの劣勢をバックスでカバーしていた。

 帝京大も防御から攻撃への意識が全体に浸透しており、バックスの攻める方向に迷いがない。「俺が俺が」という選手が多く日本代表FB野口でさえ個人でプレーしがちな東海大と対照的で、FB尾崎が相手のマークを外して味方を生かすなどチームプレーが最大の強みとなっている。東海大のキックに対して全員が素早く戻っていたため、味方が自陣でつかまってもボールを失うことがなかった。

 決勝は経験で勝る帝京大が有利だ。明大が勝つには、どれだけディフェンスで我慢できるか。準決勝のようにターンオーバーを連発して帝京大の焦りを引き出したい。 (元U―23日本代表監督)

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2018年1月3日のニュース