松山 ビックリ2位!前日36位から急浮上“相棒”パター好調

[ 2016年5月16日 05:30 ]

通算10アンダーでホールアウトし、ギャラリーの声援に応える松山英樹

米男子ゴルフツアープレーヤーズ選手権 第3日

(5月14日 米フロリダ州ポンテベドラビーチ TPCソーグラス=7215ヤード、パー72)
 36位から出た松山英樹(24=LEXUS)が7バーディー、2ボギーの67をマークし、通算10アンダー、206で首位と4打差の2位に浮上した。多くの選手が苦しんだ高速グリーンを攻略。2月のフェニックス・オープン以来の米ツアー通算3勝目を狙える位置につけた。世界ランキング1位のジェーソン・デー(28=オーストラリア)が73とスコアを落としたものの、通算14アンダーで首位をキープ。15日の最終日は松山とデーが最終組で回る。

 連日の強風の影響でグリーンは硬さと速さを増して多くの選手を苦しめた。平均スコアは予選ラウンドより4打以上多い75・592。そんな中、松山は67をマークして急浮上した。60台をマークした選手は松山を含め3人だけで、67はこの日、2番目に良いスコアとあって「思いのほか良いプレーができてビックリ」と顔をほころばせた。

 予選ラウンドの2日間はセンターシャフトのネオマレット型パターで戦ったが、この日は「予選も通ったし、自分の良いフィーリングを求めて」とピン型のエースパターにスイッチ。出だしの1番から3連続バーディーを奪うと、後半の10番は6メートルのスライスラインをねじ込むなど慣れ親しんだ“相棒”が大きな役割を果たした。

 ホールアウト後は公式会見に招かれた。前週のウェルズ・ファーゴ選手権からキャップに熊本へのメッセージが書かれた缶バッジを着けてプレーしており、米メディアからも熊本に関する質問が飛んだ。4月に一時帰国した際は急きょチャリティーサイン会を開いて熊本地震の義援金を募るなど精力的に被災地を支援する24歳は「1カ月前に熊本で地震があった。優勝できたら僕もうれしいですし日本でも良いニュースになるんじゃないかと思う」と一層気を引き締めた。

 勝てば米ツアー通算3勝は丸山茂樹に並んで日本人最多で、年間複数回優勝は史上初の快挙となる。それでも「勝ちたい試合の一つだが、だからといって特別視している感じはない。メジャーもそうだが、“ミスは許されない”としてしまうと悪い方向に行く。普段通り」と平常心を強調する。米ツアーでは自身5度目となる最終日最終組の相手はデー。「楽しみですね。自分の良いプレーができたら」。世界ランク1位を撃破し、通算3勝目をつかみ取る。

 ▽プレーヤーズ選手権 初開催は74年で初代優勝者はジャック・ニクラウス(米国)。マスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロ選手権に次ぐ「第5のメジャー」と称され、優勝すると賞金189万ドル(約2億600万円)、5年間のシード権、フェデックス・カップ・ポイント600点などメジャー級の特典がある。06年までは毎年3月下旬に開催され、トップ選手の大半が参加することからマスターズの前哨戦ともみられていた。

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